暁 〜小説投稿サイト〜
歪みすぎた聖杯戦争
3話 静かに楽しく暮らしたい
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はり就寝中の一家を皆殺しというのは少々センセーショナルに過ぎたかもしれない。
いよいよ血眼になるだろうし、地域の住人の警戒心も段違いに増すだろう。
何よりそれは秘めやかなる''豹''のスタイルではない。とりあえず、冬木市に拘るのは今回限りでやめよう──そう二人は心に決めた。黒ミサ風味の演出は龍之介は気に入っているので今後とも続けていきたいのだが、それも三度に一度ぐらいのペースに自重するべきかもしれない。
と龍之介は思いながらテレビを見ているが、吉良はリビングルームのフローリングに刷毛で鮮血の模様を描いていた。

「龍之介 此処って此れで有ってる?」

今夜の魔法陣は、例の手記に図解されていた通りに、一発で完璧に仕上がった。
こうもすんなり出来てしまうと、むしろ準備の甲斐がない。このためだけに両親と長女を殺して血を抜いておいたおいたというのに。

「大丈夫、合ってるよ吉良」

龍之介は余った血は部屋の壁に適当に塗りたくってファインアートを気取ってみる。

「よし、終わったよ龍之介…龍之介?」

龍之介は返事をせずただソファーに座りながら見ているテレビに少し目を奪われているようだった 何なんだと吉良もテレビを見た

「あ〜 この前のやつか」

吉良が見ているのは、一軒家の殺人があったと報道されていた
龍之介も吉良を横目で見ながら話し始めた

「ちょ〜と 羽目を外しすぎたかもな どう思う吉良?」

「大丈夫だろう 別に手掛かりを残してるわけじゃないしな」

「そうだね」

そう言いながら、龍之介はテレビを消し吉良の方に振り変えると手が隣に佇んでいる何かにぶつかりそのままそれは、倒れる

「あっ吉良、此れの処理頼むわ」

龍之介が軽く言うと、吉良はそれに近づき触る、するとどうだろうそれは塵になって消える

「龍之介 今回は俺が言いたいんだがいいか?」

そう言うと渋々龍之介は

「う〜ん まぁいいか」

龍之介は手に持っている古文書を手渡す
吉良はその古文書を読みはじめた

「みたせ…みた…せ? みたせ みたせ…みたせ
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻を破却するってか?」

そう言うと吉良は古文書を龍之介に渡す

「にしても龍之介は面白い物を見つけるよな」

「まあね」

龍之介は軽く返答しながら手に持っている古文書を上げる

「家の土蔵にあった古文書みたいなやつなんだけどさ、どーも家のご先祖様
悪魔を呼びたす研究をしてたみたい何だよね、そうしたらさぁ本物の悪魔がいるか確かめるしかないじゃん」

「でも今の俺達は雑誌や新聞に悪魔ってもう呼ばれてるじゃん」

すると龍之介は苦い顔していた

「でもそれって変じゃねぇ?俺ら二人で殺してきた
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