第十一話 実質的に初の暗部活動
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もらうことにしたのである。
子供達をつれて研究所施設の建物から出ようとしたのだが、研究所の玄関のロックは意外と厳重なものだったので、仕方なくアリスに解除してもらった。というか、俺がこの施設に侵入した時は、アリスの能力を使って存在が知られるのはまずいと思ったので、なるべく使わないようにしてきたのだ。しかし、よく考えたら俺の魔法の一部みたいな方向でごまかせばいいかという結論に至ったのである。なお、俺の使える魔法にアンロックというのがあるのだが、電子式の施錠には対応できなかった。
研究所の外に出ると、門の前にはすでにマイクロバスのような車が停まっていた。ケータイで連絡人に確認を取ってみると、子供達をその車に乗せることで俺の仕事は完了となるようだ。
「あー、それから中で研究員が気絶中なんだけど、そいつらの処理は任せてもいいのか?」
俺は連絡人に一応確認してみる。
『ああ、それはこちらで処分しておく』
やっぱり処分するんだ……。
「それじゃ、俺の仕事は終わりってことで、お疲れ様ー」
『報酬は君の銀行口座に振り込んでおく。ではまた頼むよ』
俺は仕事終わりの挨拶をして通話を切ろうとしたのだが、連絡人が最後に報酬のことを言っていた。そう言えば暗部の仕事でも報酬は貰えるんだったか。
取り敢えず一仕事を終えた俺は、研究所の門を出てバス停まで歩き出す。
(騎龍、さっきの子供達が居た部屋で流れてた音だけど)
歩いている途中、アリスが話しかけてきた。
(ん、なんだ?)
(あれ、レベルアッパー)
「何ぃーっ!!」
思わず叫んだ俺の声は、人気の無い研究所前の通りに響いたのである。
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