番外編:家族
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世界を一つにするための戦いからかなりの月日が過ぎた。
エリオ達はまだ帰る手段が見つからず、フェイトの家に居候していたのだが。
今日はキャロがいつの間にかいなくなっていたのだ。
フェイト「キャロ〜!?どこにいるのキャロ〜!?」
オロオロとなりながら探すキャロにアリシアは苦笑する。
過保護な妹に苦笑いしたくなるお姉ちゃんであった。
キャロ「あ、お父さん」
大輔「こ〜ら。フェイト母さんが心配してたぞ。あんまり心配かけないようにな」
キャロ「ごめんなさい…」
現在大輔達がいるのはデジタルワールド。
デジタルワールドには現実世界にはない木の実が沢山実っていた。
キャロが袋に入れているのは、父の大輔が好んで食べていたデジタルワールドでしか実らない木の実。
真っ赤でまるでマンゴーに似たような木の実だが、とても甘く、程よい酸味があるため父が美味しそうに食べていたのを見たキャロは父親に喜んで貰おうとこっそりデジタルワールドに来て、木の実を採っていたのだ。
大輔も歳が近い娘が自分のために採っていたのは分かっているのできつく叱ったりはしなかった。
大輔「よしよし」
キャロ「えへへ…」
父親に頭を撫でられて嬉しそうに笑うキャロ。
例え血の繋がりは無くとも未来の父親の大きい手も、過去の父親の小さい手もとても優しくてキャロは大好きだった。
大輔「じゃあ帰るか。ちゃんと母さんに謝るんだぞ?」
キャロ「はあい」
大輔「それから皆で食おうな」
キャロ「うん!!」
キャロの握り締めた袋に視線を移すと大輔は優しく笑う。
その大輔の優しい顔が嬉しくてキャロも満面の笑顔を見せた。
フェイト「キャロ!!何処に行ってたの!!お母さん、心配したんだからね!!」
キャロ「ごめんなさいお母さん…」
シュン…と謝るキャロ。
親子というよりも姉妹と言った方が納得しそうな光景だが。
フェイト「でも…」
チラリとキャロが握り締めている袋を見て微笑む。
フェイト「お父さんにプレゼントしたくて行ったんでしょう?気持ちは分かるから今日はここまで。でも次は誰かに言ってから行くように」
キャロ「はあい」
エリオ「全く…心配したよ」
キャロ「ごめんね」
エリオ「全く…出て行くなら僕にも一言言ってよ…」
大輔「ほう?エリオ、そいつはお前もこっそりデジタルワールドに行くってことか?」
エリオ「ゔ…」
ふと漏らしたエリオの言葉
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