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虹の服
4部分:第四章
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。そういうことだよ」
「ではだ」
 トールはここでだ。またフレイに言うのであった。
「その恋の成就を祝ってだ」
「それを祝って?」
「飲むか」
 こう彼に提案するのだった。
「そうしないか?今から」
「トールは本当に酒好きだね」
 フレイはトールのその提案に苦笑いで返した。
「自分が飲みたいだけじゃないのかい?ひょっとして」
「ははは、それもるがな」
 笑ってそれを否定しない彼だった。
「しかしな。それでもだ」
「あの人間の二人は祝うんだね」
「そうだ。それでどうだ?」
「僕も飲むことは好きだよ」
 フレイは端整な笑顔で彼に答えた。
「それじゃあ」
「よし、では心ゆくまで飲むか」
「二人でね。あの二人を祝って」 
 この話の後でだ。笑顔で美酒を飲む彼等だった。その彼等の前ではだ。ホッドから虹色に輝く服を貰ってそのうえで喜ぶフラキが映っていた。幸せがそこにあった。


虹の服   完


                  2010・10・2

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