第十話
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「ある条件?」
「ええ。……魔女としての条件もあるんだけど、これは放置してもいい?あたしが調べた人たちについては、こっちは知らなくても大丈夫だから」
「……面倒がってないなら」
「少しだから大丈夫ね」
それは大丈夫じゃない気がする。が、言っても聞いてはくれないのだろう。
「で、まあその条件なんだけど……『周りが、病気にかかっている、病弱』等の印象を抱く可能性のある人、よ」
「……なるほど、な」
実際にはそうじゃないんだけど、確かにそう思われるかもしれない。年の割に多少小さいならまだしも、あの人は大分小さい。それに、昔は病気しがちだった、という話を聞いたこともあるし。といっても、噂なんだけど。
「でも、そういうことなら」
「ええ、ティアも調べたわ。で、二人に関わりのあるあんたのことも調べたってわけ」
「……ちなみに、どのような情報が?」
「いいと思うわよ、あたしは。部活の時間を合わせて一緒に下校できるようにするの。純情ボーイっぽくて」
「うわああああああああああああああああ!!!」
つい頭を抱えて叫んでしまった。慰められている分なんだかつらく感じる!なんだこれは!しかもこの感情を当てる先がない!
「さ、話を戻しましょうか」
「そうしてください、お願いします」
これ以上脱線させて俺にダメージがくると、本当に死にかねない。精神的に。
「えっと、そうね……都市伝説って、知ってる?」
「まあ、一応。昨日あんな目にあったし、その関連で調べたりもしたし」
なんだか怖くなって、対処法とか知っておけば少しは楽になるかなー、って思っていろいろと調べたんだ。まあ、本来なら一回で終わるやつが何度も続いたりしたから、そこまで安心できないのかもしれないけど、精神的には楽になる。
「そういう都市伝説が実体化したものを、あたしたちは『ロア』って呼んでるの。フォークロアなんかに使われてる言葉ね。意味は、伝承とか知識とか」
「それ、ちょくちょく聞く言葉なんだよな。短いから覚えやすい」
「そうね。で、それぞれのロアには、そのロアしか持たないルールがあるの。あたしの『正夢造り』のロアなら、無限に繰り返してでも相手の見た夢を再現し続けて、いつか再現する。基本的には元ネタの通り相手を殺すことになるんだけど」
つまり、そうしないと終わらないということなのだろうか?だとすれば、本当に機能はテンのおかげで助かったということになる。
「……じゃあ、もし相手が夢を再現する前に死んじゃったりしたらどうするんだ?」
「ああ、大丈夫よ。死なないから」
「…………へ?」
「基本的に、そのロアの持つ伝説的なルールは、『ロアの世界』っていうのに取り込んだ相手に対してはほぼ絶対になるの。だから、『こうこう
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