第2巻
漆原家の闇×理事長と校長の会談
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羅の道というより茨の道すら攻略済みの俺に対しての評価として、理事長は実力者を相応しい活躍の場を与えたいそうだ。だけど、俺も校長も思った。
「「(漆原家に憑りつかれた、分からず屋の大馬鹿者目・・・・)」」
真摯に言葉を尽くす意味はない相手ならば、俺も校長も戦うしかないと思う。それが《救世主》の流儀だと言うが、俺的には企みを壊す方が面白いと思う。
「話は以上ですか、理事長」
「ああ、それに関連してもう一点だけ。今後、灰村君はしばしば我が家に招待する事になる。ウチの静乃と友人なのでね。帰りが遅くなる事もあろうし、泊める事もあるだろう。なので、灰村君が一々外泊許可申請で煩わせないよう特例措置を取っておいてくれ」
校長と俺は静かに怒りを露わにしたが、ここにまーやがいるので俺は静観してそのまま聞いていたが、理事長でも知らない事もあるのだな。校長も不思議な顔をしていたので、一瞬知らないのか?と感じたそうだ。その上で静乃をダシに使うという最低野郎には、後々鉄槌が下ると思う。自分の妹も政治の道具としか見ていない理事長に、嫌悪感しか覚えない。本人は自覚あるか分からないが、的確な懐柔法だ。諸葉が校長にだけ伝えた零達也と織斑一真は同一人物だと言う事で、理事長が罠を仕掛けたとしても乗らないだろう。
「・・・・一つだけ言っておく事がありますが、灰村君は寮には住んでおりません。なので、そういう事になったとしても家関連の者達が心配をされます。特例措置と仰られても、それだけは出来ない事を言っておきます」
「寮には住んでない!ではどこに住んでいると言うのかね?」
「私にも分かりかねます。一つだけ分かるとすれば、灰村君には護衛者がいる事と送迎車で自宅に帰っている事ぐらいです。では私はこれにて失礼します」
俺が寮に住んでない事を言ってから、理事長を一睨みし、校長は立ち上がる。
「まだメインディッシュが残っているが?」
「結構です。それと車での送迎も結構」
床を踏み鳴らしながら店を出て、肩を怒らせるように学校まで歩いていく。俺はというと、通信機を外したらもうすぐ帰ってくるから俺の隣に座ってくれと指示した。こういう時はまた今度なと言いながらだったけど。校長もそうだけど、生徒を好きにはさせないという思いは俺も同じ。生徒を道具のように使う者は最低だとな、かなりの距離を歩いたが、その間は憤懣やる方で、ウンザリしながら学校に戻ってきたら・・・・。
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