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歪みすぎた聖杯戦争
2話 運命は狂いだす
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物の始まりにして終焉、この世の全てを記録し、この世の全てを創造できるという神の座である。
そんな''世界の外''へと至る試みを、およそ二百年前、実行に移したものたちがいた。
アインツベルン、マキリ、遠坂。始まりの御三家と呼ばれる彼らが企てたのは、幾多の伝承において語られる『聖杯』の再現である。あらゆる願望を実現させるという聖杯の召喚を期して、三家の魔術師は互いの秘術を提供しあい、ついに''万能の釜''たる聖杯を現出させる。
……だが、その聖杯が叶えるのはただ一人の人間の祈りのみ、という事実が明らかになるや否や、協力関係は血で血を洗う闘争へと形を変えた。これが『聖杯戦争』の始まりである。
以来、六十年に一度の周期で、聖杯はかつて召喚された極東の地で『冬木』に再来する。
そして聖杯は、それを手にする権限を持つ者として
七人のマスターを選別し、サーヴァントと呼ばれる英霊召喚を可能とさせる
バーサーカ、キャスター、ランサー、ライダー、アサシン、アーチャ、セイバー
七つのクラスに振り分けられたサーヴァントが現界。
七人のマスターと、彼らと契約した七騎のサーヴァントがその覇権を競う。
他の六組が排除された結果、最後に残った者のみ、聖杯を手にし、願いを叶える権利が与えられる。
以上が聖杯戦争までの流れである。

「聖杯戦争っていうのは肩書きも権威も要らない、正真正銘の実力勝負ってことか
この僕にもってこいの舞台じゃないか」

その''聖杯戦争''なる競技の詳細を、ウェイバーは夜っぴて調べ上げ、その驚くべき内容に心を奪われてた。膨大な魔力を秘めた願望器『聖杯』を賭して、英霊を現界させ使い魔として駆使することで競われる命懸けの勝ち抜き戦。肩書きも権威も何ら意味のない、正真正銘の実力勝負。それはたしかに野蛮であったが、単純かつ誤解の余地のない優劣の決定だった。不遇の天才がここに一番の面目躍如を遂げるためには、まさに理想の花舞台に思えた。興奮醒めやらぬウェイバーであったが、一つ問題があった。

「なお、英霊召喚には触媒となる聖遺物が必要か…」

最悪、触媒無しでも、英霊召喚は出来るがそれだと何が出るか分からない
マスターの性質と似通ったものが召喚されると言うが、それは避けたいところ
ウェイバーと似通った性質を持つサーヴァントが召喚されても勝てなければ意味がない。そんなところで悩んでいるウェイバーに、幸運の女神が微笑む。先程荷物運びの人に頼まれていた箱が目に入ったのだ。

「……この箱、どこに持ってけばいいんだっけ?」

あっそうだ ここの場所じゃないか、と納得していたウェイバーが一つ疑問に感じた

「図書館に届け物って! まさか??」

ウェイバーはその箱の中を開けると、大事そうに包まれているケースを手に取る

(間
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