2話 運命は狂いだす
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劣るのでな、サーヴァントのステータスにも影響しよう
ならば、サーヴァントのクラスによる補正でパラメータそのものを底上げしてやらなければなるまいて…雁夜よ、今回呼び出すサーヴァントには狂化の属性を負荷してもらうかの」
それがもたらす破滅的な意味を、まるで歓迎するかのように、臓硯は喜色満面で宣言した。
「分かった」
こいつの意図は分かっている俺が死ぬのを楽しみに待っているんだろうが
桜ちゃんを助けるまで死ぬことは出来ない
すると臓硯は聖遺物と思われるものを此方にチラチラ見せつけてきた
「雁夜よ、これは何だと思う」
見せつけてきたのはとても聖遺物とは思えない
「………サングラス?」
「そうじゃ、お前宛に郵便物が届いたので何かと思って中を覗いてみたら
サングラスが入っておった。このサングラスは何かの聖遺物らしいのじゃが
何の聖遺物か儂にも分からぬのでな、召喚してからのお楽しみという奴じゃ
呵呵呵呵呵呵呵呵呵ッ!」
「チッ」
臓硯は俺に聖杯を渡す気は無くただ俺が苦しむのを見ていたいだけらしい
だがそうはいかない、どんな英霊が来ようとも必ず聖杯を手に入れて
桜ちゃんを救ってみせる
そんな、雁夜の決意をものともしない臓硯であったが、しかし召喚につかう聖遺物がどんなサーヴァントが呼び出されるか、臓硯は知らずに呼び出そうとしていた。しかし、その行いが、臓硯でさえ予想しなかった結末を迎える。
○○○○○○
その日、異なる場所で、異なる対象に向けて呼びかける呪文の詠唱が、まったく時を同じくして沸き起こったのは、偶然と呼ぶには出来すぎた一致であった。
いずれの術者も、その期するところの悲願は同じ。ただひとつの奇跡を巡り、それを獲得するべく血で血を洗う者たち。
彼らが時空の彼方の英雄たちへと向ける嘆願の声が、いま、一斉に地上から放たれる。
「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。 祖には我が大師シュバインオーグ。
降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」
「「「「みたせ みたせ みたせ みたせみたせ
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻を破却する」」」」
「「「「───告げる」」」」
今こそ、魔術師としての自分が問われる時。しくじれば命すらも失う。それをひしひしと実感しながらも、ウェイバーは決して怖じなかった。力を求める情熱。
目標へと向けてひた走る不断の意思。ことそういう特質において言うならば、
ウェイバー・ベルベットはまぎれもなく優秀な魔術師であった。
「「「「────告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い
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