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101番目の舶ィ語
第十話。超えた限界。勇気の在り方……
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る力の一つに身体能力の強化がある。
この身体、一文字疾風は中距離走が得意で元々そこそこの身体能力を持っていたが全速力で飛ばして全く疲れないというような高い体力は持っていなかった。
今の俺はヒステリアモードになっているがそのヒステリアモードは程度や派生にもよるが、そもそも普段の俺の身体能力や思考力が30倍に上がるといった能力だ。
だから能力の向上には普段の身体能力や基礎体力が重要となる。
その身体能力が上がっている今の俺は通常のヒステリアモードより高い身体能力を発揮出来る。
そう。
例えば……超音速以上での移動にも耐えられるような。
それに俺が目覚めた能力は『事象の上書き(オーバーライド)』だ!
その能力を使えば『不可能』を『可能』に変えられる。

音央が危ない??

普通なら状況的にまずい。
相手は複数人。
武装している。
対する俺は刀剣一本。
さらに到着まで数十秒かかる。
部は悪い。
だが俺は諦めない。
状況が悪いなら、状況をよくすればいい。

速く着かなければ……。
もっと速く。
速く、もっと速く……。
もっと加速を……。
一之江の『想起跳躍(リンガーベル)』よりも速く。
限界を超えたい!
そう思いながら超光速で移動する姿を想像(イメージ)し、心の中で技名を叫ぶ。

(______夜桜(よざくら)??)

その瞬間、俺の全身は緋色の光を解き放った。
心の中に暗闇を照らす1本の桜を体現させる。
暗闇に浮かぶ、幻想的な花びら。
見るものを驚かせて、感動させる、神秘的な輝き。
色鮮やかな桜の花。
その舞い散る花びらのように、暗闇の中を緋色の光が迸る。
桜花が見せるマッハ1の世界のとは全く別の……光の中にいるような、全てが眩くボヤけるような______光の世界に、変わる。
その光の中を全速力で駆け抜ける。
音よりも速く動く、ヒステリアモードが見せる超光速の世界で俺は自身の限界を超えた。

(これが……光速の世界……)

一筋の光となった俺は瞬く間に建物の外に到達した。

「音央ぉぉぉ______!」

「えっ、モンジ??」

建物の外、自治会館の出入り口で数人の村人に囲まれている音央の姿が目に入った。
音央を囲っているのは全員男だ。
俺は速度を維持したまま、村人の一人に体当たりをした。光速でぶつかった相手はズンっという激しい音を立てて吹き飛ぶ。
吹き飛ばされた村人の一人、鎌をその手に持った男性は勢いよく吹き飛ばされて頭を地面に打ち付けた。
そして、ピクリともせずに光の粒子となって霧散していく。

「モンジ……きゃあっ??」

「音央っ!
そこをどけえぇぇぇー」

光速で移動し、音央に包丁を振り上げていた男の肩と首をスクラマサクスで切り裂
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