暁 〜小説投稿サイト〜
流星のロックマン STARDUST BEGINS
憎悪との対峙
41 降りしきる涙の雨
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はないかと不思議と放っておけないのだ。
恐らく彩斗が言う友だちやメリーも同じ気持ちだろうとアイリスは思いつつ、彩斗に声を掛けてみた。

「ねぇ?」
「ん?どうしたの?」
「何処まで行くの?」
「分からない」
「え?」
「ニホンには至るところにコンビニがあるからね。デンサンシティ程の大都市になれば数百メートルどころか数十メートル間隔で...ほら、あったよ」

中折れ帽子をかぶり少しいつもと違う雰囲気を放つ彩斗は前に見えるコンビニの看板を指差した。
更に少し歩くとマンションのテナントという位置づけのコンビニがあった。
高層マンションで恐らく居住者がマンションの中だけで生活がある程度完結するようになっているのだろう。
そのためコンビニでありながら、1階と2階を占領するスーパーマーケットに近いスタンスで営業しているタイプのコンビニだった。

「コンビニに来たことは?」
「...初めて。でもどんなお店かは知ってる」
「そうか。じゃあ食事と何か必要なものがあれば買っていこう。ハートレスのあの様子からすると多分、冷蔵庫は空だろうし。普通より多めにね」

彩斗は笑顔を作りながらアイリスとコンビニに入った。
入ると同時に店員のいつもの挨拶とセンサーが反応してベルのような音が鳴った。
そこにはアイリスが見たことのない光景が広がっていた。

「すごい...これがコンビニ...」
「24時間営業だし、今や生活には無くてはならないものだからね。ほら、こんなものまで。今でも十分綺麗で...可愛いけどさ」

彩斗は初めてコンビニに入ったアイリスに説明しつつ、化粧品と美容用品を手にとって見せた。
アイリスはそれを手に取ると、彩斗の顔を見る。
先程と同じく微笑んでいるが、何処か必死に冷静を保っているように感じた。
しかしそれよりも自分のことを普通の人間の少女のように扱ってくれるいつもの彩斗の優しさから感じた嬉しさが勝り、その違和感は消えた。
彩斗はカゴを取ると、商品を入れ始める。

「えっと...僕はキーマカレーとカルボナーラ...メリーはミートドリアとナポリタンとたこ焼き...ハートレスと君はどうしようか...?」
「私は...いいけど...ハートレスは...」
「君とハートレスは2日近く一緒にいたんだろ?あの女は一体何を食べて生きてるんだい?」

「...2日ともカップラーメンだったり...コンビニのお弁当だったり...」

「...らしいと言えばらしいね」
「サイトくんも彼女のことをあまり知らないの?」
「あぁ...あいつは僕が使えるシンクロのことを熟知している。だから読みにくいように特殊な思考訓練を積んでいる上、『考えていることが僕に全て読まれ
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