1話 運命の否定 運命への覚悟
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ことがあったとしても、
覚悟を持って生きる。
それが、彼のエンリコ・プッチにとっての『天国』だった
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「……………ここは…」
「どこなんだ?………ここは…」
気がついた時に彼はもうここにいた
見覚えのない風景というよりも、見たことのない風景が広がっていた
彼さっきまでいた刑務所とはかけ離れており
周りには、一面花畑で 夕方だからだろうか淡い光が何処からか照らしていて
一層この場所を不気味にしていた。
「…そうだ!わ、私は、あのエンポリオに負けたのだッ!!」
記憶の最後にあるのはあの少年との戦いだった
三週目の特異点に入る直前 DIOとの約束を成就する直前で、あの少年に敗北したのだ
(だが…だとすればここはどこだ?私はあの時、ウェザーの能力によって殺されたはずだ…)
自分は確かにあの時死んだはずなのだが、しかしそうだとすればここは
景色を見る限り''天国''かもしれない だが
(なんとも不気味な場所だ…… )
天国にしては余りに寂しい場所だ。
周りの花には精気が感じられず、花が泣いているように感じる。
とてもここが天国とは思えない
そう考えながらプッチ神父は周りを見渡していた
が、その瞬間
「ほぅ ……驚いたな」
不意な出来事だった
突然何処からともなく声がしたのだ。
驚いているプッチ神父には目もくれず、声はただ響いていった
「ここまで拾って来た自分が言うのもなんだが 正直ダメかと思っていたが、見る限りでは大丈夫そうだな。….現世によほどの未練があるとみえる」
男はそう言いながら、プッチの目の前に表れた。全身白の服の格好をした男だ、どこか人間離れをした雰囲気にプッチは自然と身を構えていた。
「誰だ……」
「そんな警戒心を持つなって、本来ならば消えてなくなってしまう君をわざわざ助けてあげたんだよ」
「…助けた? ということは私はまだ生きているのか??」
「いや君はもう死んでいるよ 今の君はただ霊体と言った方が正しいかな……」
「………霊体? 」
立て続けに質問するプッチに答えていく男。しかしその答えにプッチは更に疑問が増えるばかりだ。
「そっ霊体 要するに魂だけのことかな」
プッチは自分の身体を触るが 別段おかしい所もない
死んだという実感がわかない
「……とにかく…わ、私は死んだとしても霊体としてここにいるッ!それならば私のすることはただ一つだ、もう一度時間を……
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