暁 〜小説投稿サイト〜
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Round《7》〜デットリィ・ワールド・デッドエンド〜
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が回避する間もなくヒットを開始する。一度当たれば、あとは終了時まで続くその斬撃の嵐は――――

「……なんだ、速いだけか?」
「!?」
 
 ジンのHPを、全くと言っていいほど削っていなかった。

「どこだったかな。確か緑色の双剣を使う奴が主役張ってる世界で、《完全速攻治癒》っつースキルを持ってる女がいてなぁ。なかなかタノシメル奴だったんだが……ともかく、そいつから奪ったスキルだよ。対象のHPを永続的にMAXに保とうとするスキルだ。ちなみに自分以外にも使えるんだぜ。そいつは回復魔法みたいに撃ってたかな……」
 
 それはつまり。

 いつまでたっても、ジンのHPは減らせないという事で。

「ふーん、そのスキル、出し終わったら硬直するのか……詰まんねぇな。途中で終わらせてやらぁ。《スキルキャンセル》」

 いつの間にか、両目を輝かせているジン。恐らく、《月の剣士》から奪った《千里眼》。

 パチン、とジンが指を鳴らすと、シャオンの《ギャラクシーバースト・オーバードライブ》が解除される。否……『そもそも出さなかったことに(キャンセル)』されたのだ。

「この……ッ」
「まぁいいや。そろそろ終わりにしようぜ」

 そうしてジンが片手をあげ――――

「カーディナル」

 哭を、呼ぶ。

『了解』

 どこからか聞こえてきた、幼い少女の声。それと同時に、シャオンの足元に黒いナニカが集い始める。

「……!」

 本能的な危険察知能力に突き動かされて、シャオンは全力でその漆黒を振り払う。あれにつかまったら――――終わりだ。

「おう? 逃げるのか……すげぇな、システムを振り切るスピード……ますます、『欲しくなった』」

 そして。

 気が付いたその時には、フィールド全体が漆黒のナニカに覆われていた。

「終わりだ。お前のステータス、いただくぜ」

 バゴォン! という音が鳴り響き、シャオンの身体を漆黒の波動が包み込む。

「ぐあぁぁあああっ!?」

 それはシャオンの中から、何か力を吸い取っていく。ジンの言葉を信じるならば、ステータスを。

 最後には、シャオンは極限まで軽くなっているはずの装備の重量ですら立ち上がれないほどに弱体化していた。《ソードユニゾン》が奪われたせいだろうか。二刀は、元の六本の剣に戻ってしまっていた。

 宙を見て、歓喜の表情で頷くジン。

「よしよし、首尾は上々だな……おお、AGIが+2200もされてる。こりゃぁいい……STRばっかり上がって鈍足気味になってたんだ。ユニークスキルの方は《SEED》、《神速剣》、《連二刀流》、か……ん?」

 そこで、ジンは顔をゆがめた。そして勢いよくシャオンの方を振り向くと、その首をつかんで宙づ
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