第六章 颶風の巫女
第11話 激突する力〜交差〜
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〈アルバテル〉
先ほど艦体上部にプラズマが激突し、制御できなくなり降下していた。
幸運にも〈ラタトスク〉の空中艦は自分たちを追ってこない。
その理由は住民に気づかれるからだ。
精霊を平和的手段で解決しようとする集団の艦長ならば、魔力砲を打てば鳥に被害が及ぶ可能性があるので打ってこないだろう。
そして、その予想は見事に的中したのだ。
しかしパディントンもただでは終わらせるわけにはいかない。
数機の〈バンダースナッチ〉を失い、〈アルバテル〉を損傷させ、逃げ帰った。その時点でパディントンの失態は決定的なのだ。
それを帳消しにするためには、それを補う成果を上げなければならない。
だからーー
パディ「遠隔制御室の消化は済んだな!?艦に残っている〈バンダースナッチ〉を全て発信させろ!なんとしても〈ベルセルク〉と〈プリンセス〉を拿捕するのだ!」
強行手段に出た。
「し、しかしーー」
「いいから、やれッ!」
パディントンの怒号に、クルー達は奥歯を噛み締めながらコンソールを叩いた。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
耶倶矢「……何よ、あれは」
夕弦「同調。空気を読んでほしいです」
上空の巨大な鉄の塊を見上げると同時、下から何者かが来る気配がした。
耶倶矢「……あんた、空飛べるんだ」
夕弦「突然どうしたのですか、当麻」
上条当麻は耶倶矢と夕弦の肩を並べるように飛んできた。
上条「いや……もしかしたらな、っと思って」
耶倶矢「……?どうゆうこと?」
夕弦「質問。あれは何ですか?」
上条「多分、俺たちがさっき倒したやつの仲間だ。耳のイヤホンで通話してたから……多分こいつらと」
耶倶矢「ふぅん……じゃあ″アレ″も敵ってことでいいのね?」
と、耶倶矢が上空の艦体にむけて指差す。
でも、耶倶矢が指差したのはどっちだったのだろうか。
艦体本体か。
それとも、
戦艦の下部のハッチのようなものが開いたと同時にバラバラと出てきた、手足に様々な武器を積んだ人形のことか。
それとも、両方か。
上条「……あぁ、そうだ」
どちらにしても、彼らは敵だ。
上条は右手を前に出すと、その周辺の風が渦巻いていき、槍を一直線に投げたように放出された。
まるて、佐天の『絶風破』のように。
その渦巻いた風は周りを巻き込み、〈バンダースナッチ〉を一括した。
耶倶矢「へぇ……やるじゃない」
夕弦「同調。こちらもやっちゃいます」
二人が小さく頷きあうと、耶倶矢が左手を、夕弦が右手を差し出し、ぴたりと合わせた。
すると二人の霊装と天使が
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