歓迎会
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イストのピープズに遭遇したりしたがパーシーがなんとか追い払った)
そこにはピンクの絹のドレスを着たふくよかな婦人の肖像画がかかっていた。魔法界らしくその婦人がまるで生きているかのような肖像画である。
「合言葉は?」
「カプ〜ト ドラコニス」
婦人の問いにパーシーが答えると、肖像画がパッと前に開き、その後ろの壁に丸い穴があるのが見えた。
その穴はグリフィンドールの談話室につながっていて、談話室は心地よい円形の部屋で、フカフカしたひじかけ椅子がたくさん置いてあった。
パーシーの指示で、女の子は女子寮に続くドアから、男の子は男子寮に続くドアからそれぞれの部屋に入った。
螺旋階段を上ると、クレスは深紅のビロードのカーテンがかかった、四本柱の天蓋つきベッドが6つ置いてある部屋にたどり着いた。ルームメイトはハリー、ロン、ネビルを、シェーマスフィネガン、ディーン・トーマスの5人だ。事前に預けておいたトランクもそれぞれのベッドの側に届けられていた。
「まあ今日はもうさっさと寝るか」
クレスはロンがベッドのシーツにしがみついたネズミと格闘しているのを気にも留めずパジャマに着替えた後、枕元に愛用の小太刀を置き、『触ったらボコる』という書き置きを添えた後、深い眠りについた。
「……なんで今まで気づかなかったかわかんないけど、クレスのあれ、なんだろうね……?」
ハリーはロンの疑問に答えられなかった。
その日ジークは、幼い頃の記憶を夢で見ていた。
ルーチェに引き取られたときの年齢は五歳。三人の中では一番遅くに引き取られた。
最初はルーチェ達にも心を閉ざしていたこと。
ルーチェとアレクが根気強く接し続け、ようやく心を開いたこと。
ジークとはその後もしばらく不仲だったこと。
アレクの仲立ちでお互い歩み寄ろうとしたこと。
その後もそこそこの頻度で喧嘩して、喧嘩両成敗としてルーチェに沈められたこと。
アレクを泣かせた近所のマグルのガキを、二人でボコりに行ったこと。
その子の親がクレームに来て、最終的にはその親子・自分・ジーク4人まとめてルーチェに長々と説教を受けたこと。
その後も様々な思い出がクレスの脳裏をよぎり、最後に残ったのは、
『クレス、お前とはいずれまた会うことになる。そのときまでに……誰にも負けないくらい強くなってろよ!』
その瞬間、クレスは眠りから目覚めた。
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