暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールDxD  〜最強の兵士〜
旧校舎のディアボロス
一章
第九話  新しい家族と仲直りです
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「私にはたった一人の弟が居た。両親は先の戦争で死んだ。だから私達は周りに馬鹿にされながらも、しっかりと生きてきた。だけどそんなある日、あの方がコカビエル様が私の前に現れて言ったの「お前に逸れシスター、アーシア・アルジェントの神器を抜き取り奪って来い」と、私だってそれがどういう意味か分かってた。だから断ろうとした、だけどあの方はあの子を盾に脅してきた。だから私は仕方無く…仕方無く…」

俺は席を立ちレイナーレの側まで行くと、優しく頭を撫でた。そしてそっと抱きしめた。

「レイナーレ、お前は間違えた事をした訳じゃあないみたいだな。けどな、お前はやり方を間違えたんだよ。お前は俺に出会った時に相談しておくべきだったんだよ」
「は、はい…」

レイナーレは俺に抱きつかれたまま声を堪えながら泣いていた。因みに黒歌は何故か妬ましそうな諦めのような不思議な視線を送られていた。

◇ーーーーーーーーーーーーーーーーーー◇

「すみません。さきほどは見っともない姿を晒してしまいました」

レイナーレは泣き止むと何故か口調が丸くなっていた。

「あ、ああ別に構わないぞ」
「て言うかなんにゃその口調は!ぶりっ子なのかにゃ!主様に媚び売ろうとしてもそうはいかないにゃ!」
「ふん、黙れ発情逸れ猫め。私はご主人と話をしているのだ。お前は隅の方で毛糸玉でも転がして遊んでいろ」
「にゃ、にゃににいいいい!」

二人は一触即発みたいな感じで睨み合っていたから、とりあえず俺は二人の頭にチョップをかましておいた。

「い、痛いにゃ…」
「痛いです…」
「とりあえずお前ら落ち着いたか?」
「「はいにゃ(です)」」

俺は「ハア〜」と息を吐きながらキッチンへと向かった。

「もういい時間だから手の凝った物は出来ないがとりあえず夕食を作る。黒歌はレイナーレにシャワーでも浴びせてやれ」
「はいにゃ!ほら行くにゃよカラス野郎」
「野郎じゃないわよ!ていうか危ないから押さないで!」
「喧嘩すんなよ〜!」

俺はそう言って二人を見送り、俺は冷蔵庫の中にある物で、簡単な他人丼でも作る事にした。これが本当に簡単で、醤油ベースの出汁に適当な野菜やお肉を一口大にした物を入れて、ある程度煮詰まったらその上から卵で閉じてご飯の上に乗せるだけ。という感じで料理を作り終わる頃にはレイナーレと黒歌が風呂から出てきた。
食事も済み片付けをしている時、俺は黒歌達と明日の話をする事にした。

「レイナーレは明日というか時間的には今日の早朝、つまり後数時間後に旧校舎のオカ研の部室に行くからきちんとついて来い。部長にはすでに話は付けているから」
「分かりました」
「それから黒歌、お前にもやってもらいたい事があるんだ」
「ふにゃ?」

◇―――――
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