旧校舎のディアボロス
一章
第九話 新しい家族と仲直りです
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〜sid悟志〜
「ただいま〜」
「し、失礼します」
俺はあの後レイナーレを連れて家に帰った。アーシアは帰る家がないとかで、取り敢えずしばらくの間は部室で生活するらしい。
「お帰りなさ〜い!主様〜?」
そして当然のように家の馬鹿猫が俺に飛びついてきた。まあ、あっさりと俺は避けたため黒歌は顔から玄関の窓にぶち当たった。
「主人様お帰りなさいのちゅー」
「おい黒歌、周りをよく見ろ」
「ふにゃ?………」
黒歌がぐるっと周りを見渡すと、ちょうど黒歌を見て目を丸くしたレイナーレと目が合った。
「にゃああああああああああ!堕天使が、堕天使が居るにゃ!何でにゃ、なんでこんなとこに居るにゃ!?主様早く主様の王に…ってそんなことしたら私の存在がバレてしまうにゃ!ふにゃああああああああああ!?」
黒歌はそのまま、俺にしがみついたり辺りを走り回ったり転げまわったりと五月蠅かったので、制さ…説得して落ち着くよう促した。
そしてその後簡単にだが、今日あった事を黒歌に説明した。
「あ、頭が痛いにゃ主様……」
「そうか、だがそれは気のせいだ。気にするな」
俺らはリビングに移動し俺の横に黒歌俺の目の前にレイナーレという配置で茶を啜っていた。
「大体の事情は理解しましたにゃ。つまりそこの堕天使は主人様の性奴隷という……」
俺は馬鹿猫がまた馬鹿なことを言おうとしたので取り敢えず後頭部を叩いておいた。
「い、痛いにゃ……それにしても良くあのおっぱいお化けの紅髪の滅殺姫が許可してくれましたね」
「まあな。それじゃあレイナーレ話して貰うぞ、お前がなぜこんな事をしたのかその他諸々全てを」
だがレイナーレは「ふっ」と鼻で笑った。
「何が可笑しいんだレイナーレ」
「私が全てを話すとでも?馬鹿にするな。私は例え身体を売ることに魂まで売るつもりは無い」
レイナーレはそう言い切るとそっぽを向いた。その態度を見た黒歌は苛立ちを覚えていた。俺は黒歌の頭を撫で落ち着かせるよう促しながら話を続けた。
「そうか、だがお前は俺たちに生かされていることは理解するといい」
「何が言いたい」
「お前が死にたいなら、明日アーシアにでも頼んで自分を死ぬことを許可してもらうと良い。お前はたとえ俺から逃げ出せても、堕天使側に帰ったとしてもお前は間違いなく殺される。お前の守りたい者もな」
「っ!」
「いいや、お前の守りたい奴はもう殺されているかもしれないな」
レイナーレはガタン!と音をたてて立ち上がった。その顔はとても険しい物だった。
「落ち着け、あくまでも可能性の話だ。俺の予想が当たっていればな」
そういうとレイナーレはまた椅子に座ると、肩を震わせながら喋り始めた
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