インフィニット・ストラトス 否定の救世主
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「ミストルテインの槍を耐えた!?」
全身の装甲がかなり融けたけど、フェンリルと同じ位の火力ならなんとか動ける。それにエネルギーは十分に節約出来た。
「っあああああ!!」
先端が折れたルガーランスを展開して楯無さんを挟んで拘束する。プラズマの射出装置にもダメージが入っているけど、やるしかない。これが最後のチャンス。
「行っけえええええええええええ!!」
ルガーランスを空へと向けて、同化で限界以上に能力を引き上げたプラズマを撃ち出しシールドエネルギーを完全に削りきる。同時にルガーランスも限界に来たのかプラズマの射出装置が融解して爆発を起こす。それによって支えを失った楯無さんが落ちていくのを急いで回収する。ニヒトも限界が近いので待機状態に戻して自己修復を促せる。これが本当の殺し合いならもっと楽だったんだけど、本当に殺すわけにはいかないからね。
「全く、簪さんがそんなに大切ならもっと気にかけてあげれば良いのに」
先程までの殺し合いの中でも思考の片隅では常に簪さんのことを考えていた彼女に呆れながら涙を指で拭う。シールドエネルギーが0になった上に絶対防御まで発動したのか、楯無さんは気を失っている。
「……ざし、……ゃん」
気を失っても妹の事を気にかける彼女は祝福されるに値する。楯無さんを背負い、アリーナから出ようとすると、簪さんが走り込んで来た。
「どうしたの?」
「嫌な予感がしたから。応急修理だけ済ませて、探してたの。そうしたら」
「まあ、見ての通りだよ。オレの話は全く聞いてくれなかった。それだけ妹に嫌われたと思ったのが効いたんだね」
「お姉ちゃん」
楯無さんを近くのベンチに寝かせて左手を握って同化する。
「今のお姉さんは思考の袋小路に立っている。行きたい場所は分かってるのに、それがどっちにあるのか分からない。だから、教えてあげて。ここにいるよって」
空いている右手を簪さんに差し出す。簪さんはすぐに手に取って答えてくれた。
「来主君は居るかしら」
「更識先輩?」
翌日の放課後、HRが終わった後に楯無さんが教室にやってきた。
「どうかしたんですか?」
「ええ、もの凄く重要な事よ。はい、これ」
そう言って腕章を渡される。ものすごい手作り感と手抜き感のするそれには生徒会長と書かれていた。
「昨日、私に勝った事で今日から来主君が生徒会長よ」
「はい?」
楯無さんが広げた扇子にはアンタが一番と達筆で書かれていた。
「いやぁ〜、これで私の肩の荷も降りて楽が出来るわ〜」
「ちょっと待った!!説明を要求します!!なんでオレが生徒会長になるんですか
」
「知らなかったの?ここの生
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