インフィニット・ストラトス 否定の救世主
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痛くなる。ISを展開してオレの後ろの打鉄弐式ごと攻撃しなければここまで行かなかったんだけどな。すぐに追いかけたい所だけど、簪さんも泣いてるし、簪さんの気持ちの方が理解出来てしまう。ニヒトを解除して簪さんに尋ねる。
「被害の方はどんな感じですか?」
「重要な部分へのダメージは無いけど、一発だけ右腕の情報伝達バイパスに直撃してる。これの修理には右腕を一度本体から外さないといけない。だから時間がかかる。イオナはなんて言ってる?」
「かなり痛がっている。オレが直しても良いかな?オレなら5秒もあれば直せる」
「……お願いしても良い?」
「ああ、だけど、どうすれば良いのかだけは指示を出してくれ。間違うかもしれないから」
「分かった。この部分なんだけど、本来ならこんな形になってるの。そこに弾丸の破片が当たって傷ついてるの」
簪さんが予備パーツを見せてくれたので、それを同化して破損部分に当てはめる。
「すごい便利だね」
「使いすぎると不味いんだけどね。まあ、これ位なら殆ど問題ないよ」
「ありがとう」
「どういたしまして。それよりもお姉さんはどうする?もう一度機会を作っても良いよ」
「……それは」
「……返事は今じゃなくていいよ。オレは寮の屋上にテントを張っているから、そっちに来て。大抵はそこにいるから」
「分かった。ごめんなさい、迷惑ばかりかけて」
「俺が好きでやったことだから、気にしないで良いよ」
整備室から出て、オレはアリーナに向かう。管制室で制御用のコンピュータと同化して試合用の設定を起動する。ロッカーでシナジェティック・スーツ風のISスーツに着替える。そのままアリーナの入り口から遠い方のピットからフィールドに突入して中央で待機する。
それから30分後、先程見たばかりのISがフィールドに突入すると同時に、その手に持つ大型火器を発砲してくる。それを同化して強化したロングブレードで弾き、同じく同化で強化したガルム44で反撃する。それを全て躱して楯無さんが降りてくる。
「貴方さえ居なければ、簪ちゃんに嫌われなかったのに!!」
「貴方がオレの手を取っていれば話は丸く収まっていたのに」
大型火器を手放して水で出来た蛇腹剣を取り出す。そして触れ合うのは僅かな時間で連続で斬り掛かってくる。なるほど、同化の対策はしてきたってことか。それにこの水、ただの水じゃない。何を企んでいるのかは分からないけど、大した障害にはならないだろう。
銃身を斬られたガルム44を投げ捨ててルガーランスを取り出して変則二刀流で迎え撃つ。機体性能はこちらが上、技量は向こうが上だけど読心能力で上回れる。あとは、思いの強さがどこまで強いかだ。それ次第で、オレは彼女も祝福する。
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