インフィニット・ストラトス 否定の救世主
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る事は出来なくなる」
「それでも、前に一歩進める」
「まっすぐな心だ。それが君の祝福になるのならオレの力を貸そう。出て来たらどうですか、更識楯無さん。そこに居るんでしょう?」
オレが声をかけると銃を構えた更識楯無さんが姿を現す。更識さんだとかぶるから名前の方で呼ぼうかな。
「貴方、一体何者なの」
「来主操、君たちを祝福する者さ。話は聞いていたし見ていたんでしょう?彼女は自分が傷ついても貴方に意思を伝えたがった。貴方にその覚悟はありますか?」
右手で簪さんの左手を握りもう一度同化する。そして左手を楯無さんに差し伸ばす。しかし、簪さんと同じ様に楯無さんは中々手を取ろうとはしない。それどころか今にも発砲しそうになっている。
「これはチャンスなんですよ。また、昔みたいに戻れるかもしれないチャンスです。傷つくかもしれない。だけど、与えられる訳では無く自ら手にする物でもある。それはこれから先を進む為の力となる」
話をしている間にオレと簪さんを覆う結晶がほんの少しずつ増える。
「時間をかけすぎると命に関わる。決断は早めにして」
その言葉に楯無さんが発砲してくるが、ニヒトの翼を部分展開して防ぐ。
「簪ちゃん、早く離れて!!」
「彼女も危険性に関しては理解している。その上で分かり合いたいと言っているんだ。それを受けるのも拒むのも貴方次第だ」
そう話しているうちにも結晶は少しずつ増えている。
「お姉ちゃん」
簪さんも右手を楯無さんに差し伸べる。楯無さんはその手を握り、強引にオレから簪さんを引き離し、ISを展開して武器を構える。槍に見えるけど先端に砲口がいくつも見える事からガトリングと判断する。回避すれば後ろにあるイオナが壊される。ならば受ける。
ニヒトを展開すると同時にガトリングが火を噴き、ニヒトの装甲を撫でる。そう、撫でるだけだ。シールドも展開せずに装甲で直接受けているが、装甲に多少のへこみが見れるだけでダメージになっていない。そのまま身体を広げて後ろにある物を守っていると簪さんが楯無さんを突き飛ばしてこちらに走ってくる。打鉄弐式の破損を涙目になりながら確認していく。
さすがにオレとニヒトでも全ての弾丸を防げた訳では無い。致命傷になると思われる部分に当たると思った分は確実に防いだけど、実際の所どうなのかは分からない。しばらく待っていると痺れを切らしたのか楯無さんが声をかける。
「簪ちゃん」
「……出て行って。今は、顔を見たくない」
「簪ちゃん!?」
「お願いだから出て行って!!酷い事、言っちゃいそうだから」
拒絶されたと思った楯無さんはISを解除して走り去ってしまった。その目に涙があったのをオレはしっかりと見てしまった。完全に話がこじれた事に頭が
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