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ヴォルデモート卿の相棒
9と3/4番線からの旅・後編
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みつけた。

「僕の名前が変だとでも言うのか!? 君が誰だか聞く必要もないね。パパが言ってたよ。ウィーズリー家はみんな赤毛で、そばかすで、貧乏なくせに育てきれないほどたくさん子どもがいるってね……ポッター君、そのうち家柄のいい魔法族とそうでないのとがよくわかってくるよ。間違ったのとはつき合わないことだ。そのへんは僕が教えてあげるよ」

マルフォイはハリーに手を差しのべ握手を求めたが、ハリーは憮然とした表情でそれを拒否した。

「間違っている魔法族なのかどうかを見分けるのは自分でもできると思うよ。どうもご親切さま」
(へぇ……人畜無害そうな顔して言うことは言うのな)

遠回しに「間違った魔法族のお手本を見せてくれてどうもありがとう」と言い放ったハリーに対して、クレスは評価を改める。マグルに虐げられて育ったためか、遠回しな皮肉が妙にうまい。
マルフォイはハリーの言葉の真意を読めとれなかったものの、自分の厚意を拒否されたと感じたため、気分を害した表情になる。

「ポッター君。僕ならもう少し気をつけるけどね。もう少し礼儀を心得ないと、君の両親と同じ道をたどることになるぞ。ウィーズリー家やハグリットみたいな下等な連中と一緒にいると、君も同類になるだろうよ」

それを聞いてハリーとロンは立ち上がった。
アレクはオロオロと三人を見回し、クレスは面白がっているような表情のまま見物している。

「もう一ぺん言ってみろ!」ロンが叫んだ。
「へえ、僕たちとやるつもりかい?」マルフォイはせせら笑った。
「今すぐ出ていかないならね」ハリーはきっぱり言い放った。

まさに一触即発。今すぐにでも乱闘が起こりそうな空気の中、不意にゴイルが悲鳴を上げた。ぐっすり眠りこけていたはずのネズミのスキャバーズがいつの間にかゴイル指にくらいついていたのだ。ゴイルは悲鳴を上げながら、スキャバーズをぐるぐる振り回し、テーブルに乗っているお菓子の箱などを床に落としたりしながら、やがて窓に叩きつけたあと、三人とも足早に退散していった。

「なんだよ、闘わねぇのかよ」
「闘わねぇのかよ、じゃないでしょ! 何で止めてくれなかったの!?」
「あー、すまんな。アレクは5人仲良く地に沈めて欲しかったのか」
「なんでそんな暴力的な止め方!? ……ルーチェさん、この二人の手綱を握るの、思った以上に重労働だよ……」

二人がそんなミニコントを繰り広げていると、ハーマイオニー・グレンジャーがコンパートメントに乗り込んできた。

「いったい何やってたの!?」

床いっぱいに菓子が散らばったコンパートメント内を見回しながら言うハーマイオニー。見回す過程でクレスを視界にいれた途端キッとした表情になり露骨にそっぽを向いたが、クレスはハーマイオニーなど眼中にもないかのように
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