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ヴォルデモート卿の相棒
9と3/4番線からの旅・後編
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コンパートメントから出ていった。

「…やっぱり私、探すの手伝って−」
「やめとけアレク。ペットの管理ぐらい一人でできねぇようじゃ、この先一番困るのはあいつだ」
「そうだけど……でも……」
「優しいのは結構だが、それがいつも相手のためになるとは思うな」
「……うん」

アレクは悲しそうな表情をしたままだったが、ひとまず納得したらしい。

「どうしてそんなこと気にするのかなぁ。僕がヒキガエルなんか持ってたら、なるべく早くなくしちゃいたいけどな。もっとも、僕だってスキャバーズを持ってきたんだから人のことは言えないけどね」

それからロンはスキャバーズを黄色にしようと思い立ち、トランクを引っ掻き回してくたびれた杖を取り出した。
しかし、ロンが杖を振り上げたとたん、またコンパートメントの戸が開いた。さっきの男の子が、今度は女の子を連れて現れた。女の子はすでにホグワーツ・ローブに着替えている。

「誰かヒキガエルを見なかった? ネビルのがいなくなったの」

なんとなく威張った話し方をする女の子だ。栗色の髪がフサフサして、ちょっと大きめの前歯が特徴的だ。なぜかその女の子を見た途端、クレスの顔つきがやや険しくなった。ついさっき見なかったと言った、とロンが呆れ気味に答えたが、その女の子の興味は既にロンの杖に向いていた。

「あら、魔法をかけるの? それじゃ、見せてもらうわ」と女の子が座り込んだので、ロンはわざとらしく咳払いしてから呪文を唱えた。

「お陽さま、雛菊、とろけたバタ〜。デブで間抜けなねずみを黄色に変えよ!」







………………………………………………シーン……………………………………………



しかし何も起こらなかった。


「その呪文、間違ってないの?」
(だろうな……)
(そうだろうね……)

女の子の疑問にクレスとアレクは心の中で肯定する。

「まあ、あんまりうまくいかなかったわね。私も練習のつもりで簡単な呪文を試してみたことがあるけど、みんなうまくいったわ。私の家族に魔法族は誰もいないの。だから、手紙をもらった時、驚いたわ。でももちろん嬉しかったわ。だって、最高の魔法学校だって聞いているもの……教科書はもちろん、全部暗記したわ。それだけで足りるといいんだけど……私、ハーマイオニー・グレンジャー。あなた方は?」

教科書全暗記の辺りで、ハリーとロンは唖然とし、アレクは純粋に凄いと感嘆し、クレスは心底つまらなそうな表情をした。

「(あー、やっぱりな……)クレスレイ・エシャロットだ」
「私はアレクサンドラ・マッキノン。よろしくね♪」
「僕、ロン・ウィーズリー」
「ハリー・ポッター」
「ほんとに? 私もちろんあなたのこと全部知っているわ。いくつかの参考
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