暁 〜小説投稿サイト〜
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Round《4》〜ワンサイド・ワンサイド〜
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力なプレイヤーであった。

「……っつってもなぁ……《千里眼》は発動に時間かかるし……何より相手の情報が分からねぇんだから……そりゃ苦戦するだろうなぁ」

 はぁ、とため息をついてみる。

 リオンもそうだったが、ジンの対戦相手も何者なのかさっぱりわかっていないのだ。

 予想できるところでは、『神話剣』の世界から来たツワモノ。

 『ブラッディ・ブライド』の世界から来たバグ。

 『カラーズ』の未来から来た壊れ。

 一応この辺は色々対策して来てはあるが、全くの新顔が登場したら警戒しなくてはならない。《千里眼》があれば相手の情報などは丸わかりだが、それにしたって開始から一分待たなくてはいけない。非常に手の込んだことに…実際はただの偶然なのだが…《支度時間》は《千里眼》の溜め時間を満たさない四十秒、なおかつこの時間終了後はデュエル開始までスキルは封じられてしまう。

 つまり、試合開始から一分間の間、耐えていなくてはいけないのだ。

「……まぁ、どうにかなるだろ」

 そう、ポジティブに考えてみる。

 どんな敵が来ても、倒して先に進むのみ――――

 勝負屋としての血が騒ぐ。




 だがジンは、この後、度重なる驚愕におののくことになる。

 最初の一つは――――

『それでは、第八試合、プレイヤーネーム《ジン》VS《ジン》を開始いたします。お二人は――――』

「――――俺と、同じ名前……だと!?」

 対戦相手のプレイヤーは、ジンと同一の名前、『ジン』であった。異なるのは、スペルがジンは【Gin】なのに対して、相手は【Zinn】である点か。ちなみにスペルが同じプレイヤーになら以前会った。向こうは『ギン』という読み方だったものの。
 
 まさか能力まで同じ、とは言うまいし、当然外見も違うだろう。

 だが、同名の相手を当ててきた、開催本部の気が知れない。

「どうなってんだ……?」

 そんなことを思いながら、転移光に包まれるジン。



 コロシアムに転移して、ゲートを出る。闘技場には、既に一人のプレイヤーが佇んでいた。

「おっせぇぞ」

 一言言い放ったそのプレイヤーが放つのは、何と言うか……不良っぽい気配だった。

 髪の毛は薄い銀色だ。目の色は左が水色、右が赤。顔立ちは非常に整っていて、微笑めば相手のいない女性はすぐに陥落してしまいそうである。

 服装は髪と同じく白や銀色、青系統の色を基調としたものだ。目つきが悪く、表情は笑み。それも、『笑う』の方ではなく、『嗤う』の方の。

 武器は見当たらない。素手で戦うタイプのプレイヤーなのだろうか。

「悪い」
「まぁいいさ。どうせすぐに終わらせるんだから……」

 そこま
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