第十九話
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今更だが……椅子、でかいな。だって、四人が座ったとしてももう一人位は入りそうだ。現に向かいの席には五人座ってるのに普通に座れてるし。
ちなみに席順は昨夜に決まった。俺は別に一人でもよかったのだが、誰も頑として譲らなかった。
何でだろうか?そもそも席の場所など見える景色がちょっと違うだけだろうに。
「はぁ〜〜……だるいよぅ…………」
と、今代の白龍皇であるヴァーリはだらけてしまっている。というより、気持ち悪そうと言った方が正しいか?
「ヴァーリ、乗り物弱いの?」
「うん……何かゆっくりと揺れるこの感覚がどうも苦手で……」
クレアの心配する声にヴァーリも何とか返すといった感じだ。
本当に苦手なんだな、乗り物系……。
「待っててね、今酔い止めの薬を……あれ?どこに入れてたっけ?」
クレアは自分のバッグを漁り薬を探そうとするが見つからないみたいだ。
「ふふふ、ヴァーリちゃん。口開けて」
そう言ってフィアナが身を乗り出してヴァーリに口を開けるように言う。
「あーん……」
ヴァーリは何も疑う事なく物を口に入れる。
「ふぐっ!!!?」
ヴぁーリは一瞬苦しんだ後、ぐったりと横になった。つまりは、俺の膝の上に頭を乗っけている状態だ。
「おい、ヴァーリ。大丈夫か?」
「…………」
返事がない。というか……白目、向いてる?
「フィアナ。ヴァーリに何を飲ませた?」
「え?私自作の酔い止めの薬だけど……」
「「「「「「っ!!!!????」」」」」」
フィアナ自作と聞いた所で俺たち(ゼノヴィア除く)は一斉に顔を青くする。
というかヤバい!下手したらヴァーリが死ぬ!!
「リンスレット!クレア!綺麗な水!」
「了解ですわ!」
「了解したわ!」
そう言ってクレアとリンスレットにペットボトルの水を取ってもらい、ヴァーリの口に注ぎ込む。
「ヴァーリ、吐き出すんだ!!」
「げほっ!ごほっ!」
何とか、物を吐き出させたんだが……
「な、何なんでしょうか、これ……?」
アーシアの疑問ももっともだと思う。
ダークマター。そう、暗黒物質。そう言えばわかりやすいと思う。真っ黒なのだ。
あれ?俺が見た時は普通の感じだったんだが……まさか、口の中の酵素に反応してあんな感じになったのか?
だとしたら、フィアナの奴、化学兵器を作り出した事になるぞ……!
「おかしいわね……普通に作った筈なんだけれど……」
どう普通に作ったらダークマターが出来上がるんだよ!
「ヴァーリ、大丈夫か?」
「うぅぅ……口の中、気持ち悪い……」
「しょうがない。楽になるま
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