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タケミカズチ、抜錨します。
増援艦隊と深海棲艦のどっちだと思いますか?
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、と思いたい。

そして、航路修正することなく航行すること50分後。電探の反応を見る限り、明らかに私達と鉢合わせる様に航行していた2個艦隊が、その姿を目視できる距離に現れた。


「あれは……、金剛さんに比叡さん!それに睦月さんに夕立さん、如月さん、島風さん。川内さん、神通さん。利根さん、築摩さん。二航戦の蒼龍さんと飛龍さんまで!タケミカズチさん、あの娘達は○○○鎮守府の艦娘――増援艦隊です。間違いありません!」
「そうですか。……敵じゃなくて良かった。私は皆さんの使う通信の周波数を知らないので、良かったら増援艦隊の方々に通信して貰えますか?見慣れない航空機と一緒だと、襲われていると勘違いされかねないので」
「それなら私がやります。あの編成だと、金剛お姉様と比叡お姉様が真っ先に先走りそうなので」


電探に反応していたのが友軍ということが分かり一安心した所で、勘違いによる友軍からの攻撃を回避する為、護衛艦隊の通信をお願いすると、霧島さんが通信役を名乗り出てくれた。

霧島さんは私のことも含めて自分達の現状を無事説明できた様で、護衛艦隊から艦載機が発艦することも、対空砲火をされることも無かった。で、護衛艦隊を目視確認してから5分後。私達は護衛艦隊と合流した。


「Oh!榛名、霧島!大丈夫でしたカ!?」
「私もお姉様も、深海棲艦の3個艦隊と遭遇戦になったって聞いて凄く心配したのよ」
「はい。中破はしてしまいましたが、この通り無事です」
「これも、そちらにいらっしゃるタケミカズチさんのお蔭です」


合流するや否や、榛名さんと霧島さんに抱き着く金剛さん。比叡さんは金剛さんの様に2人に抱き着かないけど、2人の無事な姿を見てホッとしている様に見える。こういうの見ると、やっぱり姉妹なんだなって思う。

暁ちゃん達と同じ駆逐艦の睦月ちゃん達も、中破や大破はしているものの暁ちゃん達の無事な姿を見て、無事で良かったと言いながら涙目だったりする。

他の空母艦娘や重巡艦娘、軽巡艦娘の人達は、金剛姉妹や駆逐艦娘の子達の様な態度は取っていないものの、それでも仲間が無事であったことに対して安堵の表情を浮かべながら労いの言葉を掛けていた。

仲間っていうか親友でもそうだけど、何かしらの事件や事故に巻き込まれたって聞いて、無事だという知らせを受けたら安心するし、そういった感情は艦娘も変わらないんだなぁ、と私が考えていると榛名さんと比叡さんに抱き着いていた金剛さんが話し掛けてきた。


「Hi!ユーが榛名達を助けてくれた新しい艦娘ですカ?」
「あっ、はい!元オーブ連合首長国、国防海軍所属。地中海派遣艦隊旗艦を務めていたタケミカズチ級大型機動空母1番艦のタケミカズチです!!直上を飛んでいるのは私の艦載機のMVF‐M11C ムラサ
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