エピソード29 〜万丈目去る〜
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うなんだ。」
アテナからの初な情報に思わず声を漏らす。てか、素質とかわかるものなのか。
『まぁ、オーラとか波動の強さとかみればだいたいね。なんかのキッカケさえ、あれば、万丈目だっけ?あの子も私とか紫苑についてるエアトスその他精霊とかみれるようになるかもねー。』
なるほど。キッカケ……ねぇ。そーいえば、私がアテナの事をみれるようになったのはいつ頃からなんだろうか。まぁ、アテナの言うキッカケがどういうものかはわからないが、一つだけ思い当たる節が。
『そーいえば、翠。授業どうするの?』
「ん?サボる……つもり。げっ、先生だ」
ふとアカデミアの方をみれば、こちらに向かって走ってくるシャツにネクタイ姿の男性が。どう見ても、教師だ。まさか、堂々とサボッたせいで連れ戻しに来た!?
「にゃ〜、一足遅かったにゃ。万丈目君は行ってしまったか。」
男性は埠頭までダッシュで駆けてき、体力が尽きたのか膝に手をつき、荒い呼吸を繰り返す。
独特な語尾、そして、物腰の柔らかそうな態度からオシリス・レッドの寮長である大徳寺先生だと思われる。
「おや、あなたは三年生の叢雲 翠さんでしたにゃ?あなたも万丈目くんが心配に?」
「ま、まぁ、そんなところです。」
こちらを視認すると額の汗を拭いながら、問いかけてくる。どうやら、サボった事を咎めるつもりはないらしい。ここは先生の気が変わる前にお暇させて頂こうか。
「おっと、翠さん?今年で卒業だからってサボりはイケナイんだにゃ〜。」
「うぐっ……。そ、そんなわけ……ないじゃないですか〜。」
あはは〜と笑ってみるがいささか無茶があるか。
『まぁ〜、自業自得よ。』
くっ、他人事だからって……アテネェ
「ところで、翠さん。あなたは万丈目くんの事をどう思いますか?」
「えっ?どう思うって?」
てっきり怒られるものだと思っていたので間の抜けた返事をしてしまう。
「そうですね。例えば、彼が戻ってくるかどうかとか、戻ってきた時の彼の変化……とかですかにゃ?」
「私にはよくわからないですけど……。彼は絶対に戻ってくると固い決意を示してくれました。それにどん底を経験し、そこから這い上がろうとする者は必ず強くなります。
きっと、彼が戻って来た時はもしかして亮くんを倒すほど強くなってるんじゃないですかね?」
冗談交じりにこの学園最強と言われているカイザー亮の名前を出してみたら、それはそれで面白いかもにゃと笑って返された。
「翠さん、なかなかいい話が聞けたのにゃ。じゃあ私は万丈目君の事を今も探してる十代くんたちに伝えてきますにゃ。」
「あ、そうだった。私も行きます!」
すっかり失念していたが本来は私がさっさと見つけて終了のつもり
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