桃子、仕掛ける!
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たように感じられた。
そして、つぎの攻撃を繰り出す前に桃子の足にイルミネーションプラスのムチが絡みついた。
「これで貴様もライト人間だ! 覚悟しろ!」
「させないわよっ!」
イルミネーションプラスの言葉に矢継ぎ早にアオイが反応してディメンションビームを打ち込んだ。
しかし、その攻撃はイルミネーションプラスに読まれていた。
だが、その次があった。
アオイではないところからビームが放たれたのだ。
それがイルミネーションプラスのムチを切断した。
「な、何っ!?」
ウイナルドが危機一髪の桃子を救ったのだった。
「これで3対1よ。こっちだってパワーアップしてるんだから!」
アオイは再び啖呵を切った。
健太と美紅のデートは思いのほかデートらしいデートになった。
ポドりムス決戦前のデートでは先の決戦が気になって健太は正直、デートを楽しめなかった。それに美紅もそんな健太の心象を感じ取って、楽しむことができなかった。
しかし、今回はライエルたちの魔の手が迫っているとはいえ、まだ本格的な戦いには至ってない。だから、健太にしてもまだ日常を楽しめる余裕があった。
もともと普通に仲のよい2人なので、ぎこちなさが取れれば2人ともデートを楽しむことができたのだ。
そして、映画を見てお茶して、夕方ころには街のイルミネーションと共に2人はいい雰囲気になっていた。
「きれいね」
美紅も雰囲気に酔ってきて健太の手を握った。
健太もその手をギュッと握り返した。
「うん。クリスマスの雰囲気にこのイルミネーションは合ってるよ」
そして、街のイルミネーションを見上げて呟いた。
健太はライエルとの戦い、それに受験もあって落ち着いて街の景色を見たことがなかった。
「美紅ちゃんに見せたいものがあるんだ」
この街の名物である巨大なクリスマスツリーを美紅に見せようと思っていた。
そのクリスマスツリーを見たカップルがその後、丘の見える公園でキスをすればそのカップルは別れない、というジンクスがあった。
健太はこの機会にさらに美紅と親密になれればということも考えていた。
美紅も向かっている方向にクリスマスツリーがあることは知っている。
そのジンクスも知っていた。
健太にうまくリードしてもらえるなら、自分も覚悟はできていた。
年末にもなると日が沈むのも早い。
クリスマスツリーの前に着く頃にはすっかり日も暮れていた。
イルミネーションの輝きも相まって恋人たちのムードを高める雰囲気は出来上がっていた。
「わあ、すごくきれい!」
20m大の巨大クリスマスツリーに、美紅は感動の声を上げた。
ちょっと健太も満足気な表情を浮かべた。
「美紅ちゃんと一緒にこのクリスマスツリーを見たかったんだ」
そして健太は手を美紅の肩に回した。
美紅も健太に
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