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ソードアート・オンライン-ゲーム嫌いの少女冒険譚-
アインクラッド編
〈二刀流〉vs『二刀流』
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となどは出来ない。私も攻めに転じるが、私のような軽い剣では届かない。お互いに疲弊してきている、これ以上続けたら多分……負ける。


「そろそろこの戦いも終わらせないとね……でも、私としてはもっともっとキリトとの剣の打ち合いを続けたい。」


「俺もそうだ……この戦いは、もっともっと続けたい!」


二人の思いは一緒。ならば更に剣で語るまで。その思いは、お互いに一緒だ。私はここで戦い方を変える。『流す』戦いから、『攻める』戦いへ。私はこの戦いでほぼ初めてとも言えるくらいに前に動く。剣を受けるのではなくて、自らの武器の特性を生かした戦いへ。己が武器への成熟度と相手の武器への理解度が戦いに大きな影響を与える。相手の戦い方を見ながら、勝利するための手段を構想する。


「あっ、レミーちゃんが動き始めたわ!」


「ほう、レミーが前に出るなんてかなり珍しいなぁ。大体は今までみたいに受けて流したり、最低限の手数で仕留めたりする形やな。タイプで分類すれば、カウンター形式の戦いがメインやな。例えるなら、達人が敢えて弟子の攻撃を受けてから一発で仕留めるみたいやなぁ。そんなレミーが自分から前に出てきたということは……」


「もしかしたら、さっきまで話していた彼女の切り札のようなものが、これから見られるのかも知れないね。」


私の動きの変化について三人が三様とも取れる形で実況と解説を始める。前に出始めたことに対して普段とは違うと解説し始めたゼノ。彼の言う通り、私は基本的に受けて流すというのが戦い方の基本と言っても過言ではない。それを止めたのには勿論ちゃんとした理由がある。それは……


「くそっ……これじゃあ剣が上手く振れないし、〈二刀流〉スキルだってこんな近くじゃ使えねぇ!!」


余りの超至近距離(クロスレンジ)に対してキリトがたじろぐ姿が見てとれる。今までとは打って変わって、キリトが此方の攻撃に対して受けるしかないという状況に変貌した。この受け攻めが変わったような状況にコロシアムの観客も唖然とした様子を見せている。どう考えても、武器の威力も違うし、そもそもリーチが違う。それなのに何故彼はここまで窮屈そうにしているのか。その種明かしとも呼べるものが解説席から聞こえてくる。


「ねぇ、どうしてキリト君はただ受けるだけで反撃しないの?あんなに近いんだから、距離を取って反撃に移ればいいのに……」


「反撃したくても、反撃できない。というのがキリト君の思っている所ではないのかい?」


「導入部分と解説部分を直結させようとするのは中身の種明かしをやってからにしてくれよ……分からないやつが置いてけぼりになるやろ。」


解説は三者が見事に組み合わさっていた。アスナが起点となる話を切り出し、それをヒース
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