27ハーフヴァンパイア
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さまの命でここに封じられてたのです」
リアス様は女装男子をうしろからやさしく抱きしめ、俺たちに言う。
「この子はギャスパー・ヴラディ。私の眷属『僧侶』。いちおう、駒王学園の一年生なの。――そして、転生前は人間と吸血鬼のハーフよ」
「『 停止世界 の 邪眼
フォービトゥン・バロール・ビュー
』?」
イッセーの問いにリアス様はうなずいた。
「そう。それがギャスパーの持っている神器の名前。とても強力なの」
「時間を停めるって、それ、反則に近い力じゃないですか?」
「ええ、そうね。でもあなたの倍加の力も、白龍皇の力も反則級なのよ?」
そうだよなぁ。倍加とか半減とか反則すぎるよなぁ。
「問題は、それを扱えないところ。それゆえギャスパーはいままで封じられてきたのよ。無意識に神器が発動してしまうのが問題視されていたところなの」
「しかし、そんな強力な神器を持った奴をよく下僕にできましたね。しかも駒1つ消費だけで済むなんて」
イッセーの言葉に部長は一冊の本を宙に出現させた。そしてペラペラとページをめくり、イッセーに差し出した。
「駒の消費が1つで済んだ理由は『 変異 の 駒
(ミューテーション・ピース)
』を使ったの」
「……ミューテーション・ピース?」
イッセーに木場が説明を始めた。
「通常の『悪魔の駒』とは違い、明らかに駒を複数使うであろう転生体が、ひとつで済んでしまったりす特異な現象を起こす駒のことだよ」
「部長はその駒を有していたのです」
と朱乃さん。木場がさらに続ける。
「だいたい上位悪魔の10人に1人はひとつぐらい持っているよ。『悪魔の駒』のシステムを作り出したときに生まれたイレギュラー、バクの類らしいけど、それも一興としてそのままにしたらしいんだ。ギャスパーくんはその駒を使った1人なんだよ」
「問題はギャスパーの才能よ」
「部長、どういうことですか?」
「彼は類希な才能の持ち主で、無意識のうちに神器の力が高まっていくみたいなの。そのせいか、日々力が増していってるわ。――上の話では。将来的に『禁手』へ至る可能性もあるという話よ」
イッセーが驚いた。まあ、禁手になれないで困ってるのに、何もしないで禁手になるほどの才能の持ち主に驚いているんだろう。てか、禁手か〜……。
時間停止の禁手は結構強そうだな〜。しかも制御できないのは怖い。
リアス様は困り顔で額に手を当てていた。
「そう。危うい状態なの。けれど、私の評価が認められたため、いまならギャスパーを制御できるかもしれないと判断されたそうよ。私がイッセーと祐斗を『禁手』にいたらせたと上の人たちは評価した
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