第六章 颶風の巫女
第10話 激突する力〜地上編〜
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光り輝く剣が士道の手には握られていた。
士道「こ、これは……?」
この形状、〈鏖殺剣〉にとてもよく似てーーいや、〈鏖殺剣〉そのものだった。
エレン「……〈プリンセス〉の同じ……それをなぜあなたが……?」
CR-ユニットを解除したエレンが再び士道に問う。
エレン「五河士道……あなたは何物ですか?」
士道「……人間さ。一応な」
エレン「……あなたもです上条当麻」
上条「上条さんは至って普通の高校生ですよ。ちょっとばかり″この世界の一端″を見たっていう点では変わってるかもな」
エレン「…………」
エレンは少し眉をひそめ、警戒しながら言った。
エレン「気が変わりました。五河士道。あなたも来ていただきます」
士道「ぐ……」
上条「……俺の言葉を聞いてなかったのか?」
エレン「この私に勝てるとでも?〈バンダースナッチ〉隊。五河士道を捉えてください。上条当麻は私が抑えておきます」
士道「…………!」
上条「………」
エレンが命令したその瞬間、
エレン「え……?」
ばちっという音が鳴った。
それと同時、〈バンダースナッチ〉隊が壊れた人形のように不自然な動きをし始めた。
エレン「……反応が乱れています。何かありましたか?」
耳に手を当てて、唇を動かした。
エレン「遠隔制御室に被弾?どういうーーっ、空中艦と戦闘?そんな指示を出した覚えはーー」
この機を逃すわけにはいかなかった。
上条「士道!」
士道「あぁ!十香逃げるぞ!」
十香「な、なんだ?何が起こったのだ?」
士道「分からねぇ!でもチャンスだ!」
エレン「!逃してはなりません!追ってくださーー」
エレンが上条と十香の手を引いている士道を追おうと走り出した。
と、そこで。
エレン「うぐっ!?」
突然浮遊感に襲われたかと思うと、自分の身体が降下していくのが分かった。
エレン「な、なぜこんなところに穴が……う、うわっ!?」
エレンが穴に落ちるとすぐに、遅れて走ってきた〈バンダースナッチ〉が落ちてきて、エレンに直撃した。
CR-ユニットを解除したせいもあってか、エレンはそのまま気絶してしまった。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
場所は変わって、風が幾多にも吹き荒れる砂浜にて。
士道「くっ……」
上条「す、すごい風だな……」
士道「感心してる場合かよ。とにかく、耶倶矢と夕弦を止めないと……!」
上条「この風じゃ声すら届かないだろうな。手があるとすれば……」
そう言って上条は士道の手にある〈鏖殺剣〉を見つめた。
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