星屑編 導入
[1/12]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
闇の書覚醒……はやての誕生日も最初はともかく最後は綺麗に終わってから、もう一ヶ月以上経った7月中旬。騎士達も戦いの無い穏やかな生活に最初は戸惑っていたものの、しばらく過ごしていく内に徐々に慣れていった。
ヴィータは老人たちとゲートボールをやり、シグナムは近くの剣道場や高町家の道場で剣の腕を磨いたり、ザフィーラは恭也に勧められた盆栽という趣味にはまり、シャマルは…………隙を見つけて台所に入っては、暗黒料理の腕前が上がっていた。高町美由希の緑色腹痛料理の件もあるし、あれには一度ちゃんとした料理の作り方を教える必要がある。毎度毎度死線をさまよっているこちらの身になってもらいたい。
リインフォース・ネロは趣味ややりたい事がまだ見つからないらしく、適当に出歩く俺やリハビリ中のはやての傍によくいる。突然足が回復して動くようになった事は当然、石田先生も疑問に思っていたものの、原因不明だった病が治ったのだから喜んでくれていた。
そして今まで足が治る希望が無く、本当は内心で途方に暮れていたはやても今なら頑張れば治せる状況になった事で張り切ってリハビリをしている。そんな訳で今まで八神家の台所ははやてが務めていたが、今は治療に専念しているため代わりに俺が務める流れになった。
そうそう、先日行われた期末試験が今日返された。それで教えた側の役目として八神家で皆の成績を見せてもらうと、なのはの英語のテストは……58点。前回の42点より16点も上がっていた。
「なんとか前回より10点上回ったな」
「うん、英語でここまでの点数とったの初めてだよ! 先生も褒めてくれたもん!」
「そうか。なら次は満点を目指してみるか?」
「アリサちゃんレベルは流石に無理!」
断言する程か……。ちなみにアリサは今回英語のテストでは満点を叩き出している。すずかも98点と満点一歩手前で、どうやらなのはに教えていた隣で彼女達もさり気なく上達していたようだ。
それはそれとして期末試験が終わった事で学校が長期休暇、夏休みに入ったらしい。それで大量の宿題、通称“夏休みの友”が渡されて彼女達が嫌そうな顔をしている光景を見て、はやてが「宿題をやらんで良いのは学校に行ってない事の数少ないメリットかもしれへんなぁ〜」などとぼやいていた。
「でもああやって夏休みの友で四苦八苦するのも、後になればきっと良い思い出になるんやろうね」
「はやては大量の宿題を出されて苦労したいのか?」
「ちゃうちゃう! そんなんやなくてね。大袈裟な言い方やけど、友達とあんな風に一緒に努力して困難を乗り切るっちゅうのが羨ましいんや」
そういえば時の庭園でヴァナルガンドとの戦闘の時、彼女はアースラで帰りを祈る事しか出来なかった。目の前ですずかをさらわれても何も出来なかった自分に、相
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ