15話
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初から呑気に階段を下りる気は無い」
此処に居る詩乃のドラグハート・ウェポンの位置ならばこれだけ近付けば手に取るように分かる。
態々地上部分の教会を跡形も無く破壊したのは、地下への通路を埋めて人間であるはぐれエクソシスト達を逃さない為と言うも存在している。面倒になれば、詩乃と序でにアーシアと言うシスターを救出して、堕天使達を始末してから出入りに使った場所を瓦礫で埋めなおせばいい。……あとは放置していれば勝手に立派な殉教者になってくれることだろう。
「アリス、神器モード、電脳者」
四季の顔に汗ら割れる片目を覆うバイザーの様な物と、左手に表れる手袋。周囲に展開されている魔力の流れを感知、同時にハッキング。……それによって見る事が出来るのは、無力化ならば数秒で終る程度の代物……。
「直通するだけだ!」
百万超邪の右籠手を彼女の気配の前、己の足元に叩き付ける。
「へっ、確かに……これが一番手っ取り早いな」
「同感だな」
カツキングの言葉に答えるのは神器モードからアウトレイジの姿に戻ったクロスファイヤ。同時に四季も落下しながら赤き血を展開する。直通ルートの開通と落下の際にも術式への干渉は続けている。
『うわぁー!』
『天井がぁー!』
内部でも四季が崩した影響で天井が崩れているのだろう、何人かの悲鳴と叫び声が上がるが……四季は完全に無視している。
そんな四季とクロスファイヤに先行する形でカツキングが前に出ると、カツキングの視界に写ったのは、光の槍を持ってカツキングを驚愕の表情で見上げている、人間の年齢でいうならば四季よりも年上に見える長い髪の女の堕天使。
「邪魔だ!」
相手が反応するよりも早くカツキングの一撃が構えていた光の槍諸共女堕天使を袈裟懸けに切り裂く。
「カラワーナ!?」
崩れ落ちるカラワーナと呼ばれた女堕天使の表情は何が起こったのか理解していない表情だった。その彼女と目が合った黒い髪の女堕天使『レイナーレ』は思わず一瞬で死んでいった部下の名前を呟く。
そして、その体が襲撃者に踏み砕かれると同時に黒い羽に変わり、襲撃者の全貌が明らかになる。
「なっ!? ド、ドラゴン……」
「チッ! 一人で良いトコ持ってくんじゃねぇよ、キング!」
「モタモタしてるテメェが悪いんだろ?」
「それは後で」
続いて降りてくるのはクロスファイヤと四季の二人。先に言った事に腹を立てているクロスファイヤとそれに言い返すカツキングを窘めると、四季はレイナーレと……その後ろで十字架に貼り付けにされている詩乃とアーシアに向き直る。
「おい、カラス共! 詩乃を返し
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