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魔弾の王と戦姫 〜戦場に揺蕩う時渡りの嵐〜 【更新停止】
01.『女神と最悪すぎる邂逅』
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"ここ、どこだよ"と呟いた少女がいた。その10歳程度の少女は暴行されたのか?と思えるようなボロボロの布切れになっている服で身を覆い、壊れた手枷と足枷をそれぞれ左手首と右足首に嵌めている。銀糸のような銀髪を膝裏まで伸ばして、紅玉のような緋色に染まった双眸で辺りを見回す。槍が腹部に生えている人の死体や鏃が刺さっている人の死体、首と胴体が生き別れになっている死体がゴロゴロと転がっていた。そんな戦場に少女がいるのは少々テンプレな事情があった。



「転生後の弱くてニューゲームってイイと思わないかい?」
「………はぁ?」

眼前で唐突に自らの趣味について語り出した自称神様に(ボク)は素の返答を返した。見回す限りの真っ白な空間。その地面に呆然と佇む男は、氷灯(ひあかり)(すい)という名前を持っていた。『持っていた』という過去形な文体は、ボクがもう死亡していて本来ならばこの身体でここにいるはずがないからである。

そんな彼に朗らかに話しかけた緋色の髪をした美女は更に自らの趣味を語る。

「死んだ人をTS転生。しかも治安が悪いところや戦場に転移させてさ、争いに巻き込んだり奴隷にされたり人の尊厳を踏み躙られたり巫山戯た趣味の人に買われたり、助けを請うても誰も助けに来ないとこや死にたいんだけど死ぬことを許されなくて絶望した表情なんて最っ高で ーーー」
「お、いっ。なにいってんの!」

恍惚と自らの趣味についてボクを汚染するかのように朗々と語ってきた女性ーー しかも、途中から描写に変わってた ーー を内心ドン引きしながらも一先(ひとま)ずは止める。このまま放置していたら何時間でもボクに語り聞ただろう。流石にそれはボクの正気が保てそうにない。そもそも、なぜここにいるのかがわからないボクに意味のない主張を聞かせてどうする気なのだろうか。

「あ、ごめんね? ついヒートアップしちゃった」

てへ? と自然にてへぺろをしてくる美女を横目で見つつ自分が何故ここにいるのかを問うた。

「ん? なんでここにいるのか? ただ単に誰かの不注意で死んだ人間をTS転生させて、その困った姿ををニヨニヨと見守りゲフンゲフン…観察したいからここに呼んだんだよ」
「おい、自重しろよ」
「ヤダ」

状況はとりあえず、(ボク)が亡くなったから暇つぶしに転生させるということか? つーか、TSって何?

「TSって言葉知らないの? 知らないなら教えない」
「おいこら、教えなさいよ」
「そのうちわかるから、とりあえずこの(くじ)を四度引いてね?」

釈然としない気持ちだが言われるままに美女の持っている少々怪しげな風貌の箱から(くじ)を引いた。四回まで可能だったために4回分。その(くじ)には【空間倉庫】と【時間掌握(スフィア)】と【ステータス閲覧許
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