暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico11ザンクト・ヒルデ魔法学院〜School tour〜
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」“イゾルデ”が2本の双剣に分離。刃部分に魔力付加した状態で投げ飛ばしてきた。

『マイスターはやて!』

「っ・・・!」

ブーメランのように向かって来る双剣。警戒はしてた。弓使いらしくない技。“イゾルデ”の形状から、剣への変形、斬撃攻撃、それくらいはしてくるって思うてた。そやけどブーメランのように剣を飛ばして来るなんてさすがに想定外や。

(フェイトちゃんのハーケンセイバーみたいなこの感じ・・・!)

おそらくやけど防御系じゃ突破される。それほどのプレッシャーが発せられてる。そやから回避を取るんやけど、「追いつかれる・・・!?」わたしの移動速度より速い双剣が、「しまっ・・・!」“シュベルトクロイツ”と“夜天の書” が弾き飛ばされてもうた。

――中伝・フィアーテ――

「ごめんなさい、ハヤテ。私の・・・勝ちです」

ヴィータの高速移動魔法を使ってわたしの懐にまで入り込んで来たトリシュちゃん。いやや。負けたない。双剣がトリシュちゃんの手元に戻って、カートリッジがロード。刃に付加されるんは蒼い光と炎。

『マイス――はやてちゃん!』

――パンツァーシルト――

「中伝・紫電十字閃!」

炎を纏う方が縦一線に振り下ろされて、リインの張ってくれたシールドは真っ二つにされてもうた。そんで続けて光を纏う方がわたしに向かって振り下ろされて・・・

「負けたない!!・・・って、あれ・・・?」

手を伸ばした先、そこはベッドの天蓋の内側。そうか、「夢、か・・・」って気付く。伸ばして手を曲げて自分の目を隠す。そんで溜息1回。負けた。完璧に、圧倒的に、どうしようもないほどに。婚約権についてはルシル君が一喝することで白紙に戻った。そやけどもし、もし・・・

「アカンな、弱気になってしもてる」

わたしの両脇で眠ってるアインスとリインを起こさへんように気を付けながらベッド脇の車椅子へ。そんで用意された客室をこっそりと出る。そんで向かうのは「ルシル君・・・」に用意された客室や、だって今すぐ会いたいから。
時刻は午前6時ちょっと前。たぶんルシル君も眠ってると思うから「お邪魔しま〜す」小声で挨拶しながら、ルシル君の部屋に入る。静かな部屋。聞こえて来るんはルシル君の寝息だけ。音が立たんように気を付けながら車椅子を進ませて、ベッドのすぐ側へ。

(相変わらずかわい――もとい綺麗な寝顔やなぁ)

想いは留まらず。車椅子からベッドに上って、ルシル君の隣に横になろうとした時、「っ!?」わたしは気付いた。わたしが上った方とは反対側の床に「シャルちゃんとトリシュちゃん・・・!?」がバインドでぐるぐる巻き――蓑虫みたいにされて転がされてた。その姿に呆けてると、「俺のバインドを解いたか、どっちか!」ガバッとルシル君が跳ね起きた。
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