友達
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「は? 別れる前にフェイトと決着をつけたい?」
諸々の話を終えてひと段落した後、高町家の様子を見に来た際になのはがそんな事を言い出してきた。
「うん。まだフェイトちゃんと心から友達になれていない気がするから、お父さんとお兄ちゃんに言われた通り、一度全力でぶつかりたいの」
「なるほど……それならリンディに頼めば場を整えてくれるんじゃないか? 俺に頼むのではなくな」
「えっとね……お父さんとお兄ちゃん以外だと、サバタさんに一番先に伝えたかったの。私にとってこの事件はユーノ君の助けを求める念話が始まりだったけど、フェイトちゃんやすずかちゃん、アリシアちゃんを本当の意味で助けたのは間違いなくサバタさんだから、どうしても一番に言っておきたくて……」
「……そうか。……そうだな、フェイトも友人関係の構築には内向的な傾向がある。思い返せば、あいつの心はまだ完全にはこじ開けられていない。なのは、おまえの不屈の心ならフェイトの気持ちを前向きに変えられるかもしれん。思いっ切りやってくるといい」
「はい!」
「おまえ達の戦い、有意義な決着を迎えられる事を祈ろう。戦え、なのは……戦って戦って戦い抜いて……その先に何が待っていようとも……決して諦めるな! 諦めないその心こそが、最大の武器になるのだからな!!」
「はいっ!!」
高町なのは。元々地球の一般人でありながら次元世界随一の多大な魔力を有し、アンデッド化寸前まで暗黒物質を浴びても尚折れないその心、とくと拝見させてもらうぞ。恐らくおまえが……最もジャンゴに近い心の強さを持っているのだからな。
・・・・・・・・・・・・・・・・
〜〜Side of フェイト〜〜
考えてみれば、彼女とこうして心置きなく相対したのはこれが初めてだ。リンディさんが彼女の要望で特別に決着の場を設けてくれたけど、なんで事件の間は元々敵だった彼女がここまで私に執着するのか、まだよくわかっていない。それを確かめるために私はこの挑戦を受け入れ、こうして結界を張った街の中で宙に浮かんでいる。
上を見上げると管理局のサーチャーがふよふよと浮かんでいるのが見える。この戦いは映像としてアースラに中継されていて、お兄ちゃんや母さん達もモニター越しで声を届けられる場所にいる。でもここには私と、そして……彼女だけしかいない。
「戦う前にちょっといい?」
「いいよ」
「先にお礼を言いたくて。母さんを止める手伝いをしてくれて……ありがとう」
「うん! それにこっちこそ私の挑戦、受けてくれてありがとうなの、フェイトちゃん」
「それはいいんだけど、ジュエルシードを巡る戦いは終わったのに今更決着だなんて、あなたはそこまで私と戦いたかったの?」
「う〜ん、というよ
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