運命の竜巻
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『私のアリシアに触らないで!!』
迂闊に近づいた武装局員が紫の雷で全員吹き飛ばされる。リンディ達が急ぎ彼らを強制転移で回収した後、今の雷を放ったプレシアが愛おしそうにゆっくりとポッドの少女……アリシアに近づく。
「艦長、彼女……プレシア・テスタロッサから音声通信の要請が届いています」
「繋いでちょうだい」
『初めまして、管理局の紳士淑女の皆さん、そして……そこにいるのでしょう? 暗黒少年サバタ』
「ほう、俺を名指しか?」
『ええ。管理局にここの位置は話さない、という約束を守ってくれただけでなく、多くのジュエルシードの回収に尽力してくれた事には感謝しておくわ。おかげで計画も早められて修正も最小限で済んだもの』
「別におまえのために集めたわけでもないのだがな……」
『結果的にそうなったのだから良いでしょう? 機会があればお礼でもしてあげたいぐらいだわ』
「そうか」
ただ、プレシアのお礼の内容に全く想像がつかない。というより別に欲しくもない。
「プレシア・テスタロッサさん、あなたの目的は一体何なんですか? ロストロギア、ジュエルシードを使って何をしようと言うのです?」
リンディが管理局の艦長という立場もあって尋ねると、プレシアは眉を顰めて語り始める。
『そこからでも見えているでしょう。このポッドの中身が』
映像はまたポッドを映し出すが一度見たのだから俺はポッドの中身は置いておき、俺はさっきから暗い表情をしているアリスに語りかける。
[アリス……おまえの正体は]
『もうここまで来れば誰でもわかるよね。……そうだよ、私の名はアリシア・テスタロッサ。何十年か前に新型魔導炉ヒュードラの事故で命を落とした、プレシア・テスタロッサの娘……』
『この子はアリシア、私のただ一人の娘よ。かつての過ちで失ってしまった、私の最愛の娘!』
「ただ一人? ではフェイトさんは?」
『フェイトが娘? 笑わせないで、この際だから教えてあげる。いい? フェイト、おまえはアリシアの偽物、私がアリシアを蘇らせるまでのただの慰み物、クローンなのよ!!』
『フェイトは私の大事な妹だよ。それはママが言った通りクローンだと思い出した今でも変わらない』
「わ、私が……クローン……!?」
衝撃の真実に全員の表情が硬くなる。そして自分の生まれにフェイトの目は動揺の色に染まり、自らの手を震えながら見つめる。
『ママ……昔は優しかったのに、どうしてこうなっちゃったんだろう……。やっぱり私のせい……なのかな』
妙な責任を感じているアリスだが、今はそっとしておくべきだろう。変に声をかけると逆に精神を追い込みかねない。少し冷静になるまで待とう。
しかし……これでプレシアのフェ
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