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リリなのinボクらの太陽サーガ
運命の竜巻
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されながらフェイトの代わりに事情聴取を受けに行っただけだ。なにせ何も出来ず目の前でフェイトが落とされてしまい、後悔の念を抱いたのと同時にプレシアに対する怒りと不満が爆発した事で時の庭園の地形や設備、ついでにずっと我慢していた鬱憤などをリンディ達にぶちまけている。

「ねぇお兄ちゃん……なんで母さんは、私に振り向いてくれないのかな……? ずっと……ずっと母さんのために頑張ってきたのに、母さんは笑ってくれない、褒めてくれない、見てくれない……。やっぱり……管理局に捕まっちゃうような私じゃダメなんだよね……」

「………」

「今頃はもう、私は地球を守るヒーローなんかじゃなくて実は犯罪者だって知ったから、はやてもきっと私に幻滅しちゃってる。そうなったらあの家も追い出されるから、私に居場所は無くなる……。いや、そもそも捕まってるんだからこれから牢屋の中かな」

「………」

「お兄ちゃん、ごめんなさい……! 私のせいで……私のせいで、あの家の雰囲気を壊しちゃった……! もう……皆で過ごしたあったかい生活は、二度と出来なくなってしまった……! 私が全部を狂わせたんだ……!」

自虐が止まらないフェイトは、段々嗚咽を漏らして泣き始めた。後悔が抑えられないまま、彼女は自責の念に押し潰されかけていた。……サン・ミゲルの戦いで無力感を抱いていたザジを彷彿とさせるが、励ますのは元々あまり得意ではないのだがな。

「……後悔なら後にしろ。母親のために頑張ってきた? はやてが幻滅した? 居場所がなくなる? 皆で二度と過ごせない? 笑わせるな!!」

「ッ!?」

「ジュエルシードの封印、それが出来たおまえがいなければこの街や地球の被害は尋常ではないものになっていた。責任放棄した挙句遅刻した管理局には最早言わずもがな、もう一人の魔導師、高町なのはも地上全てをカバー出来ていた訳では無い。これほど被害を抑えられたのは他でもない、おまえの力があったからだ! 大魔導師プレシア・テスタロッサの娘であるおまえの力が!!」

「私の……力?」

「そうだ、おまえのおかげで救われた者が地球には確かにいる。それから目を背けて勝手に一人で悲観しているんじゃない!」

「私の……おかげ? 私が……救った? …………そっか。私、何の役にも立てなかった訳じゃないんだ……。私の力でも為し遂げられた事はあったんだ。うん、そうだ……もう何もかも終わった気になってたけど、まだ何も終わっていなかった。私は、誰からも答えを聞いていない」

「その通りだ。前にも似たような事があったが、勝手に悪い方向に考え込むのはおまえの悪い癖だぞ、フェイト。“ひまわり”の受け売りだが、たとえ雨が降っても、ひまわりはうつむかない。花でもしっかり自分の力で上を向き続けるのだから、おまえもいつ
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