運命の竜巻
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か私けなされとる?」
「そんなわけないだろう。褒め言葉だ、はやて」
「図太いって褒め言葉なんかなぁ……?」
腑に落ちない気持ちで疑問を膨らますはやて。それはそれとして海上ではなのはが何かをフェイトに伝えている様子だったが、ふとおれは上空から電気が走るような殺気に近い気配を感じた。一方でなのはの相手よりも先にジュエルシードを回収しようとして、執務官に阻まれているフェイト。次の瞬間、上空から降り注いできた紫色に発光する雷を全員が認識する。落下位置は、ジュエルシードと……ッ!
「フェイト! 避けろ!!」
「え……―――ッ!?」
意識よりも先に身体が動き彼女に呼びかけるも、反応が間に合わなかったフェイトはもう一つ降り注いできた紫の落雷の直撃を受けて撃墜されてしまう。ショックで意識を失い海に落ちる所だったフェイトは何とかアルフによって着水する前に救出されたが、今の落雷のダメージは楽観視できるものではない。
「な、しまった!? 今ので残りのジュエルシードも奪われた!」
執務官があらかじめ確保していた3つを引いた残り3つ、それとバルディッシュに保管していたもの全ても転送されてしまったようだ。となると21個の内15個のジュエルシードが落雷を放った魔導師……プレシアに渡った事になる。
邪魔をするな、と釘を刺しておいたのにな。やれやれ、向こうから先に違えるとは余程切羽詰まっているのか……?
フェイトを迅速に治療するため、緊急時という事で俺達はアースラに転送された。状況が状況なので執務官や艦長、オペレーター以外の他の局員もフェイトとアルフを確保しようとはしなかった。というよりそんな事をしている場合でも無いのかもしれない。なにせアースラにも先程の雷―――Sランク越えの次元跳躍攻撃魔法が直撃した事でほとんどの計器が故障している。が、その代わりあの攻撃の魔力をたどってプレシアのいる時の庭園の位置座標の探知に成功したため、制圧のために武装隊が突入していっている。修理を行っている者もいるのでアースラ内に局員の姿はあまり無い。
「う……おにぃ……ちゃん……」
「気が付いたか、フェイト。ここは管理局の戦艦アースラの医務室だ。あの時落雷のダメージを受けたおまえを治療するために連れてきた」
「管理局……そっか。私、捕まっちゃったんだ……」
そういって目元に手を置くフェイトはあまり悲観した様子では無さそうだった。アルフもいるとはいえ基本的に単独犯である以上、いずれこうなると頭の中で予測していたのかもしれない。
ちなみにはやてとアルフ、すずか達は別室にいるなのは達と一緒にいる。はやては管理局や魔法に対しての知識が中途半端である事から事情説明を受けており、アルフは彼女の護衛……ではなく、はやてに励ま
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