運命の竜巻
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から一度好きなだけ着飾ってみたかったんや〜♪ シンプルなカジュアルなのから清楚系に攻めのセクシーな奴、少し視点を変えてのボーイッシュなのも結構似合うやろうけど、変化球のネコミミ付着ぐるみパジャマも捨てがたい……!」
「ね、ネコミミ付着ぐるみパジャマ、だと……! はやてちゃん、君は天才か……!」
「この趣向が理解できるとはすずかちゃん、君もワルよの〜」
「いやいや、はやてちゃん程じゃありませんよ〜」
「そんで猫の手も付けたパジャマを着た寝ぼけ眼のフェイトちゃんがごしごしと目をこすって、こっちをじっと上目づかいで見て、『おはよぉ〜』って伸びた声で言う光景を想像してみい? 癒し効果抜群で見た瞬間身悶えする事間違いなしや!」
「おぉ……なんか想像しただけでも破壊力凄いよ……!」
妙な結束が生まれたはやてとすずかはガッチリ固い握手をする。そんな二人の様子に予想が外れたフェイトはおずおずと尋ねる。
「あ、あの……はやて? すずか? 二人とも……私を追い出したり、嫌ったりしないの?」
「追い出す? 何を馬鹿な事言うとるんやフェイトちゃんは。私がそんな薄情者だとでも思ったんか? ……クローンやからって関係あらへん。一緒に住んどったんやから、私らはもう家族同然やろ」
「普通と違うという点は私も一緒だからね、フェイトちゃんを嫌ったりしないよ。それに契約したんだから、どちらにせよ今更無関係ではいられないからね?」
母親からの“答え”はともかく、彼女達の“答え”はプラスに働いてくれた。自分の存在価値に疑心暗鬼を抱いていたフェイトは、このある意味荒療治とも言える二人の対応に少なからず救われたようだ。
「さて……フェイト、おまえは今どうしたい?」
「え?」
「おまえは……たった一回の拒絶で諦めるのか? 計画の結果がどうなろうとプレシアは近い内に会えない場所へ行ってしまう。母親に自分の想いを一切伝えないまま別れて……いや、彼女にこのまま暗黒の道へ行かせて、おまえはそれでいいのか?」
今のフェイトなら自分の心に従って行動できる。だがその選択肢を選ぶにはあと一歩のきっかけが必要で、俺に出来るのはその背中を軽く押す程度だ。
「ひまわりはうつむかない……。うん……私、まだ諦めない……諦めたくない!」
「……行くのか?」
「うん。もう一度……母さんに会いに行く! そして計画を止めて見せる。このままお別れは嫌だから!」
「そうか、なら急ぐぞ」
『お兄ちゃんもフェイトも行くんだね。私も早く決断しないといけないかな……』
「……という訳だ、はやて、行ってくる」
「私を受け入れてくれてありがとう。だから……行ってきます、はやて!」
「サバタ兄ちゃん、フェイトちゃん……いってら
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