運命の竜巻
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予想を超えている……フェイトの奴、一発で全部集めようとしたな」
「へ? 一発って?」
「当初の予定では数回に分けて回収するつもりだったんだ。万が一にも失敗するわけにはいかないから確実に回収できるよう程々の暴走に留めるはずだった。しかし功を焦ったのか、それとも管理局の介入を恐れたのか、投下する魔力の量を多めにして海中のジュエルシードを一気に集めようとしたのだ」
「それで予定より格段に強い暴走体になっとるわけか……。大丈夫やろか、フェイトちゃん達……」
しばらく黙って見守っていると、やはり二人だけでは厳しかったのかフェイトとアルフが竜巻のあまりの風圧に翻弄されて苦戦していた。速度を優先した代わりに防御が薄いフェイトには一発の直撃が致命傷となるため、息をつく暇もない連続攻撃を身をひねったり魔法でそらしたり、アルフの援護でどうにかギリギリ対処し続けている様子にはやてが焦燥感を抱く。
「なんかもう、めっちゃピンチちゃうのん!?」
「ま、焦らずにもうしばらく見守っておけ。どうせあいつらも来るのだから」
「あいつら?」
予想した通り近くの空で一瞬閃光が走る。そこから白い魔導師こと高町なのはとユーノ・スクライアがフェイト達の所に向かっていくのが見える。それとついでに……、
「おまえも来たのか、恭也」
それと何故か月村姉妹も来ていた。忍はまだわかるが、何もすずかまで来る必要はないはずだと思う……。
「当然だ。ま、俺も敵が海の上だと手が出せないから歯がゆいが」
「いくら戦えようが、あんな風に空を飛べなければどうしようもない。今回は大人しくしておけ」
「あんまり納得はしたくないがな。ところでその子は?」
「あ、私八神はやて言います。サバタ兄ちゃん達の家主やっとります〜」
「………!」
「あれ? なんで驚いてるんですか?」
「あ、いや、すまない……。ついこの前あの金髪の魔導師達が俺を見た瞬間、急に泣きそうな顔で逃げ出した事があってな……今回もそうなるかもしれないと頭の何処かで思っていたから……」
「ナマハゲ扱いやん! どんだけ怖がられることしたんや!?」
「自分が子供に怖がられやすいんじゃないかと思ってネガティブになっていたようだが、あんなプレッシャーを初対面からぶつけられれば怖がるに決まっているだろう」
「面目ない……なのはと同い年の子にまで殺気をぶつけるなんて、まだまだ未熟な証拠だ」
「そこで剣を置く選択肢が無い辺り、生粋のバトルジャンキーなんやな。なんか会ってまだほんの少しやけどこの人の性格わかってきたわ〜」
はやてが和やかな雰囲気を漂わせながら何気に見抜いている。彼女の観察眼が鋭い事は既に把握しているからともかく、それよりも月村すずかが何か話し
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