肝試し
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っさと最寄りの病院か診療所の方を頼れ、じゃあな」
そう言って俺は別の場所で“同じ内容の電話”がかかってきた受話器をたたきつける。いい加減にしてほしいものだが、この病院がそこまで人気があったのなら、立地が悪かろうが潰れる事は無かったんじゃないか?
「お、オバケや心霊現象相手でもマイペースですね、サバタさん……」
隣で高町なのはが血の気が引いた複雑な表情で言う。さっき後ろからパニックで駆け出してきた彼女を先走ったフェイトの二の舞にならないように何とか止めて落ち着かせた結果、実は一緒に来ていたらしい恭也とユーノの二人と合流するまで面倒を見る事になったのだ。
「世紀末世界で幽霊の相手は何度か経験があるからな。こんなの日常茶飯事だ」
「そんな日常は嫌なの! というか本当のゴーストバスターだったの、サバタさん!?」
『いやいや、それだったら今頃とっくに私もバスターされてるから。むしろ憑りつかせてもらってるから』
アリスのツッコミはともかく、そもそもこの面子に俺は違和感を覚える。一人は世紀末世界出身暗黒少年、一人は海鳴市代表魔法少女、一人……否、一霊は記憶喪失幽霊少女。なんだこのチグハグなパーティは……。
「ところで高町なのは、少し訊きたい事がある」
「……なのは、って呼んで欲しいの。サバタさん、いつも私をフルネームで呼ぶけど、それだと疎外感を感じるの……ちょっと寂しいの……」
「そうか、それなら修正しよう。で、改めて訊くがなのは、今日翠屋でおまえを見た時に思ったのだが、どうもおまえとおまえの家族とで空気が違う……というか、心の温度差がある気がしたのだが、心当たりはあるか?」
「へ? そ、そんなことないの、普通だと思うよ?」
「本当か? それならいいが、俺はこの世界の一般家庭を知らないからこの判断基準が正しいかわからんのでな。にしても……そうか、アレが普通なのか……」
何だかんだで割と長い時間店内の様子を見ていたが、なのはの家族は愛情はあっても必要以上に彼女とコミュニケーションをとっていない気がしたのだが……普通の家庭とはあんなものなのか? 年齢の差もあるし働いていた時間帯だから仕方ないのかもしれないが、どうしても違和感が拭えない……。
「フェイトぉ〜! どこにいるんだよぉ〜!!」
廊下の奥からアルフの呼び声が聞こえてきた。少し湿った声だったから、十中八九泣きかけているだろう。そう思っていたら当の彼女が暗がりからこちらに走ってきた。やけに必死な表情を浮かべて。
「あ、サバタ! フェイトは見つかったかい!?」
「いや、まだ探している途中だが……」
「そんな……じゃあフェイトは今どこにいるんだよ……!」
「あの……アルフさん? どうしてそんなに焦ってるの?」
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