肝試し
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「オバケと戦う気だったの、お兄ちゃん!?」
「何と言いますか……そういう頼もしさでは群を抜いていますね、恭也さん……」
別働隊もそれぞれの想いを抱きながら突入していった。
スタ……スタ……。
「ぶるぶるぶるぶる……!」
「な、なんか出そうだよね……こう、怪奇現象的な何かが……」
「随分過剰な反応だが、幽霊程度で怖がるほどか? それに最近八神家でもポルターガイストぐらいよくあるだろう」
『は〜い! 心霊現象に心霊写真なんでもござれのラブリィ〜でチャーミングな幽霊少女、アリスちゃんでぇ〜す♪』
[おまえはテンション高過ぎだ]
月の光も届かず、老朽化して所々が崩れている真っ暗な廊下を俺達はゆっくり歩いていた。暗黒少年の俺は暗闇でも夜目が利くが、フェイト達魔導師はそうでもないようで、時々床の小石や道具に気付かず躓いていた。その度にフォローに回っているのだが、おかげで探索速度が低下している。やれやれ、これは長くなりそうだ。
「このままでは埒が明かない。各自分散してジュエルシードを探しに行くか?」
「い、嫌だ! 一人にしないで……!」
「分かれちゃったらホラー映画じゃ一人一人惨劇が始まっちゃうよ! ここは皆一緒に居た方が良いよ!!」
「む……そうか。ではこのまま一緒に―――」
「フェ〜イぃ〜トぉ〜ちゃぁ〜ん…………!」
一瞬、遠くの方からフェイトを探しているような声が聞こえた事でフェイトはピタリと硬直する。
「ワタシト……オハナシシヨウヨォ〜……」
この国では死者や幽霊と会話すると魂を奪われるという話があるらしく、それを映画などからはやてに教えられていたフェイトは抑えていた恐怖が決壊したのか本気で泣き出した。
「ひっ!? い、い、い……いぃぃいいやぁああああああ!!!」
「あ、フェイト!? 今分かれちゃったらそれこそホラー映画になっちゃうよ! ま、待ってぇー!!」
恐怖で逃げ出したフェイトを追いかけてアルフまで走って行ってしまった。おいおい、さっき一緒に居た方が良いと言ったのはそっちだろう……。それにさっきフェイトを呼んだ声は明らかに聞き覚えがあるものだった。
『これが全ての惨劇の始まりとなったのだぁ〜……』
[おい不吉な事言うな、アリス]
とりあえず……何も起きない内に見つけよう。近くの受話器にかけていた電話の主に「ここは潰れているから最寄りの病院に連絡をしろ」と注意してから、俺は彼女たちを追いかけて病院の闇を突き進んでいった。
「うぅ……真っ暗で怖いよぉ……。フェイトちゃ〜ん! 来てるんなら私とお話しようよぉ〜!」
「まだあの子と話し合いたいんだね、なのは。まあ、僕もどうして彼女達がジュエ
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