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リリなのinボクらの太陽サーガ
会談
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きる人間に渡したのだ」

「でも君は魔法を……ああそうか、君は魔導師じゃないんだったか。ならあの少女から管理局の事を聞いていた所で僕たちが本物か判断がつかないのも当然か。そして君は基本的に被害を抑えようと行動していただけなのに僕は義務感に駆られて攻撃した。……確かに僕が悪かったな、すまない」

これまでの状況を冷静に思い返し、血が上って迂闊な言動や思い込みをしてしまっていたことに気付いたクロノは、大人しく自分の非を認めて謝罪した。このままではサバタに話の流れを持って行かれたままだと判断したリンディは話を変えるべく本題に踏み込んだ。

「…………ところで先程からずっと気になっていたんだけど、魔力が探知できない瞬間転移に、攻撃が当たらなくなる高速移動、ブラックホールを作れるその銃といい、あなたの力は一体何なのですか?」

「……ヒトを滅ぼし、魔を喰らう闇の力だ」

「なんなのその恐ろしい力!? もしかしてレアスキルですか?」

「フッ……この呪われた力はおまえ達の使う魔法のように都合のいい代物ではない。……おれの居た世界を知らないおまえ達では、まだ理解が及ばないだろうがな」

「私たちの知らない世界……?」

仮にも次元世界の守護者を名乗っている管理局にとって自分たちの知らない世界の出身とは聞き捨てならない言葉だった。数多ある次元世界、当然未知の世界が発見される事も多々ある。そして新たな魔法体系や、特殊な異能もその世界に応じて見つかる時もある。それらは大抵“ミッド式”という自分たちが使っている魔法体系で応用できる場合がほとんどであった。
しかし管理外世界が独自で次元を渡る術を発見した場合、もちろん可能な限り友好的関係を構築しようとはするが、下手をすれば管理局とその世界との大抗争に発展してしまう恐れがある。そのため管理局の重鎮であるリンディとクロノは内面でサバタに対する警戒心を一段と強めた。だがサバタが放った次の言葉でそれは一気に覆された。

「改めて自己紹介しよう。世紀末世界……滅びがすぐそばにある並行世界の地球からやってきたのがこのおれ、暗黒少年サバタだ」

「並行世界!? あなたは次元世界の出身じゃないの!?」

「次元世界について知ったのはごく最近だ。フェイト達に教えられ、同じ地球と呼ばれる世界が存在しない事からここが並行世界だと判断したのだ」

「ならどうやってこの世界に来たんだ? 並行世界を渡る術を君は持っているのか?」

「どうやってと言われても答えようが無い、気づいたらこの世界にいたのだから。故に自力で並行世界を渡る術なぞ持ち合わせていない」

「という事は管理局法の扱いとしては次元漂流者になりますね……それでフェイトさん達と暮らしていたと。では魔力反応が探知出来なかった瞬間転移や高速移動は
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