衝突
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は、周囲に高圧スパークを走らせ、その余波が身体の表面を傷つけていく。この激突の結末がどうなったかと言うと、時間をかけてジュエルシードの暴走が治まっていく状況が答えを示していた。そして並行していくようにカオスのエネルギーがゼロになり、暴走の気配が消え去ったジュエルシードがその場に残り、地面に転がり落ちる。
「……ケハッ……ハァ……ハァ……何とか止まったか……!」
『もうあまりにきわどい勝負だったよね……正直私も消滅するかもしれないと覚悟したもん』
ぐったりした様子でアリスが辟易とボヤくが、そう言われることもしょうがないので黙って聞いておく。とりあえず再度封印をかけてもらうべく、フェイトの所へ歩み寄りジュエルシードを渡す。
「ほら、また暴走されでもしたら事だ」
「うん、ありがとう。その……暴走させちゃってごめんなさい」
「互いに戦う理由がある以上止めはしないが、せめてもう少し注意してもらいたいものだ」
「わかった、気を付けるよ。―――お兄ちゃん」
『お兄ちゃんっ!!?』
「外野うるさいよ!」
高町なのはとユーノが驚きで声を上げたのをアルフが口を出す。ま、向こうが驚くのも仕方ないかもしれないが、知られたからと言って別に困ることでもない。
「……さぁ帰るぞフェイト、アルフ」
『は〜い!』
「あ、待って欲しいの! サバタさん、あなたはどうしてここに?」
高町なのはがどうしても知りたいと言いたげな様子で問いかけてくる。無視して変に固執されても困るため、渋々答える事にした。
「あんな星が壊れそうな暴走を、みすみす放置できるか。それに……一応家族だからな、こいつらは。放っておくと心配だし、兄のおれが力を貸さないでどうする?」
「家族……兄……」
「高町なのは、逆におまえはどうだ? ユーノが協力者ということは家族ではないと見れるが、それならばおまえの家族はこの事を知っているのか?」
「う! そ、それは………」
『私の家族は生きてたらきっと、お兄ちゃんの中に私の魂が存在しているなんて欠片も想像していないだろうね』
自虐的なことを呟いたアリスだが、彼女の家族はそもそも幽霊が本当にいるとすら思っていないのでは? 次元世界では技術が発達した反動でそういった霊的存在は認められていないらしいからな。
「なのはの家族には伝えていません。ジュエルシードの事は僕の責任なので、それに……魔法の事を管理外世界に漏えいするのは管理局法で違法でもありますし」
高町なのはに問うたはずの質問は、口ごもった彼女の代わりにユーノが答えたのだが、その内容におれは思わず噴き出した。
「違法、だと? クッ……フッハッハッハッハッ! “獣”、違法とは随分保身に走った回答をするのだな
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