少年は加速するようです Round3
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ットにアップされたら……それでも、庇い切れるのかな?」
「なん、ですって……?」
緊迫する二人。しかし、流石にここではハルっちは落ち着いていた。
沈黙が流れ、何も起こらない事と何も言わない相手に首を傾げる。
「言っておくが能美、お前の仕掛けたカメラなら朝一で回収した。」
「なん……!?き、昨日の今日で、まさか、女子のシャワー室に、入った?」
「…………ハル?」
「っちょ、違っ!いや確かに入ったんだけど僕は連れられて無理矢理!!」
汗をかいて弁解するハルっちを、能美は理解不能な生き物を見る恐怖と呆れで。
チユちゃんは素直に怒りで見る。かわいそかわいそなのですよ!はっはっは!
と、それでも何か策を弄していたのか、何事か話し雲行きが怪しくなっていく。
能美がチユちゃんを掴んでXSBケーブルし、ハルっちが殴りかかり――。
「「"フィジカル・バースト"!!」」
二人同時に叫んだ。
能美の右ストレートを避けつつアッパー気味の左フックを狙うハルっち。
しかし能美の右はフェイント、左のフックが迫るのを目を見開いて避けようと
するが、既に動いていた身体を戻す事は出来ない。当然のようにハルっちの攻撃は
上着を掠めただけ、代わりに左の拳が顔にめり込み、その速度を殺さず見事な
後ろ回し蹴りが腹に食い込み、丸い身体が飛んだ。
「(ふむ、反応だけなら達人レベルだな。伊達に軍の教練で使われてない。)」
「ぐ……はっ!」
「あーあ、なってないなぁ先輩!物理加速状態での喧嘩は先読みとフェイント
勝負だって分かるでしょう?」
倒れたハルっちを足蹴にし、得意気に喋る能美。
あの程度で得意気になられると・・・ちょこぉぉっとだけ苛めたくなるんだよなぁ、
と言う気紛れを我慢する。すると、チユちゃんに挿そうとしていたケーブルを
ハルっちのニューロリンカーに差し込み、再度叫んだ。
「"バースト・リンク"!」
叫んだ一瞬、二人の動きがピタリと止まったと思ったら、数秒後動き出した。
うーん、乱入された時は気をつけないと不自然な事なるな。
出来るなら部屋とか、ボーっとしてても良い場所でやらないと。
「お疲れ様でした、有田先輩。これで現実・加速世界の両方で格付けが完了した
って事ですね。最底辺のあなたが遥か上に立つボクに使われるのは仕方ないですよ
ねぇ。……そんな訳ですから、すみませんけど二年間よろしくお願いしますね。」
先程の冷めた目とは打って変わり、勝ちを確信した余裕の表情。
あぁ―――だから嫌いなんだ。勘違いした雑魚と言うのは。
ザワッ―――!
「っ
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