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少年は旅行をするようです
少年は加速するようです Round3
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「やれやれ、だなティアシェ・フェアリィは。悪戯っ子と言うか何と言うか。」

「ええ、ホント困ったものです……。」


再度思い出しガックリしていると、先輩が腕を組むように剣の腕を交差させて

何か思案しているのに気付く。何故だろう、嫌な予感がする。


「ふむ……あの二人、まだギルドには入っていないよな?」

「風来坊マックスな感じですから、た、ぶん…………って、まさか!?」

「ま、可能性としてね。戦力としては申し分ないし、猫の手も借りたい状況だ。

ノ…ラギアに聞いたらティアシェに聞けと言われてね。明日、聞いてみてくれ。」

「う、うぅう、分かりました………。」


ハッキリ言うとあの人達苦手なんだけど、確かに強いし・・・。

っと、こんな話ばっかりしてる場合じゃなかったんだと、無理矢理話題を戻す。


「あの、さっきの剣道部の話なんですけど……実はタクと一緒にレギュラーになった

一年がバーストリンカーなんじゃないか、って。」

「……なんだと?」


先程の楽しげな声から一変、バイザーの下のヴァイオレットの目を細める。

昨日の試合と能美の事を説明するとまた数秒沈黙し、チラリと視線を上げると

『まだ十分近くあるな』と呟いて近くの瓦礫の上に優雅に腰掛けたので、

それに倣い、向かい側に座った。


「能美、征二か。兄の優一と言う名は覚えが無い。去年も一昨年も私以外の

バーストリンカーはいなかったから、仮にその優一が"親"だとしても、私が入学

した時点でブレイン・バーストを喪失していたと言う事になる。」


スラスラと出た先輩の言葉をなんとか租借して考える。

つまり能美優一がバーストリンカーの可能性は限りなく低くて、

能美の"親"はこの学校にいないって事なのか。


「えっと、能美がバーストリンカーだとしたら"親"と別の学校に進んだって

事になるんでしょうか?」

「珍しい事ではあるがない事でもないよ。しかし、それ以前に確かなのか?

その能美が試合中に"加速"したと言うのは?」

「証拠は無いです。ただ、"フィジカル・バースト"コマンドを使っていた

タクが見間違える事は無いと思うんです……。」


ふむ、と頷きまた考え込む・・・ように見えた先輩だったが、そこで苦笑した。


「しかし、これで遂に君も物理加速コマンドを知ってしまった訳だ。

使うなとは言わんが、アレで体育のヒーローになるのはネガ・ネビュラスの

ご法度だからな。」

「つ、使いませんよ!たった3秒の為に5ポイント使うくらいなら、10ポイントで

≪無制限中立フィールド≫にダイブした方がお得です!

そ、そ
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