少年は加速するようです Round3
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「何アホな事を言っているんだ、子煩悩め。」
可愛いアリアを二人でひっしと抱き締めたらエヴァに呆れられた。
仕方なかろう、ウチの娘は世界一ィィイ!!そして妹も世界一ィィイイイイ!!
そんな事を言いつつチラチラこっちを見てくるエヴァを膝に乗せ撫でまくる。
全く、家族と離れないといけない仕事なんぞやるものじゃない。
「そんなに嫌なら帰ってくれば良いのに。物好きだね。」
「ふふっ、なら真名も来ればいいじゃない。遠距離の強い子出るわよ、多分。」
「自分のトラウマを態々見せびらかす趣味は無いけど……あぁ分かった分かった。
気が向いたら行くから。」
「むぅ……遠距離居ないから直ぐにでも欲しいのに。」
・・・事情を全部知ってる身としては深く勧める訳にはいかないので、頭をぽふっ
とやって、話はおしまいとソファを立つ。あぁ、早く終わればいいなぁ。
・・・まぁ無理だし、取り敢えず明日話を聞いてみるか。
Side out
Side ハルユキ
能美のバーストリンカー疑惑を三人で話し、何も動きが無いまま二日が経った。
タクに任せておいて良いのかと思ったものの配属されたクラスの生徒達の把握で
一杯一杯だった僕にそんな余裕は無く、今日のような雨の日の昼は誰と話す訳でも
なく自分の席でパンをもっしゃもっしゃやる羽目になっていた。
既にチユは女子集団に、タクは秀才集団に混ざっているのが信じられない。
尤も、女子集団に混じって長い髪を弄られている昨日転校して来たばかりの不思議
生物が一番僕には信じられないんだけれど。
「ふっわー、マジ髪の毛サラッサラのツヤッツヤで羨ましいんだけど。
トリートメントとか何使えばこうなるのー?」
「市販のてきとーに使ってるだけだよぉ。最近はヘダレサソーンだけどねぇ。」
「よっしゃぁ帰り買ってくわ、私!!」
「無駄無駄、あんた根っからのクセっ毛じゃない。」
「だからこそですぅー!っと、出来た!」
「うぇへへへ、ありがとぉー。」
髪の毛の事などという天変地異が起こっても僕がしない話をしていたかと思うと、
席を立ち、半分スキップしながら廊下に向い・・・何を思いやがったのか、
はたまた最初から見ている僕に気付き騙すつもりだったのか、進行方向を90度変え
こちらに満面の笑みで近づいてくる。そして座っている僕を覗き込んで。
「どう?はるっち、似合う?」
ザワッ――――!
「なっ、なん、あっ、ぼっ……!?」
騒然となる教室。何をするだーッ!僕の傍に近寄るなァァアーーーーーーッッ!!
などと叫ぶ度胸がある訳も無く。更にまさか素直に"可愛
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