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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第六話 護衛役と極上弁当
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「何でもだ」

そう言って全は弁当を取り出し、蓋を開ける。

「「ふわぁ……」」

中身を見た瞬間、アリサとすずかは呆けた。

それも仕方ないだろう。中身はとてもバランスが取れたラインナップでありながら、しかも途轍もなく美味しそうだからだ。

「……………」

無言で箸を運んでいく全。弁当を開けて食べながらも全の弁当から目を離さない二人。

「……食うか?」

「「いいのっ!?」」

「あ、ああ……」

全はとりあえずこれでいいかと玉子焼きに箸を伸ばす。

「ほい」

全の家事スキルは特典である「小嶺 幸」を使用しなくても高かった。

というのも、前世では基本的に自分の事は自分でしていたため、家事なども自動的に身についていた。

恐る恐るといった感じでその玉子焼きを口に運ぶアリサとすずか。

「「はむっ」」

二人同時に玉子焼きを口に運び……数瞬した後

「「orz」」

同時に、崩れ落ちた。

「?どうした?」

「あ、あんた……料理、上手なのね……」

「う、うん……私達も簡単な料理はするけど……ここまでは……」

「そこまで特別な事をしているとは思えないんだが……」

ただちょっと工夫を凝らして作っているだけだというのに。

そんな事を思いながらも全は弁当を食べ進める。

──────二人がなんでこんなに俺と接してくれるのかはわからない、けど……。

それでも、こんな日常が続けばいいな……全はそう思った。
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