暁 〜小説投稿サイト〜
道を外した陰陽師
第四十一話
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
何、明日から皆本気でぶつかりあうのだからな!美味いものを食ってもらおうと思ったわけだ!」
「いつもの如く、とってきたんだな・・・五人前くれ」
「おう、食え食え!」

 そういうと、豪快なしゃべり方からは想像もつかない丁寧さで肉を斬り、その場で焼いてから五皿を俺が展開した結界の上に置いていった。

「ほら、好きにとっていっていいぞ」
「・・・・・・・・・・・・凄い人だな、あれ・・・」
「ああ・・・あ、肉サンキュな」
「お、これうめえ・・・ってか、何か俺の中の席組みのイメージが・・・」
「拳さんは結構イメージ通りだけどね。・・・筋肉、憧れるなぁ・・・」

 最後のセリフを言ったのが華奢なやつだったために、俺は噴き出しそうになる。

「あ、一輝、ようやく見つけた。」
「どうした、匁?」

 噴き出すのを我慢しているところで匁に話しかけられ、どうにか耐えることができた。

「何、あれがちゃんと作動したのか気になっただけだ」
「ああ、そういう・・・ほら、あそこ。穂積がいるから直接聞いてきてくれ」
「確かに、それが一番早いか。そうしよう」

 匁がそのまま穂積のところに走っていくのを見届けて、後一人でコンプリートだなぁと考えて見回して・・・一人の少女がこちらに向けて走ってきているのを発見した。

「はふぅ・・・こんばんは、一輝さん!」
「こんばんは、夜露ちゃん。白夜の付き添い?」
「と言うよりは、代理ですね・・・お兄ちゃん、帰っちゃいましたから」

 アイツ、帰ったのか・・・ハァ、まあいいけど。帰りたい気持ちはよく分かるし。

「で、夜露としては知り合いがいてとても助かりました。応援していますね、一輝さん!」
「ありがとう、夜露ちゃん」
「えへへ〜。あ、そうだ。殺女さんとかってどこにいますか?」
「あの辺に固まってるよ。ほら、今にもバカ騒ぎをし出しそうだから早めに止めてきて」
「あ、ほんとだ!じゃあ参加してきまーす!」

 そう言って去って行ってしまった。
 やっぱり、どこかずれてるんだよなぁ・・・ん?

「どうしたんだ、お前ら?」
「・・・ちなみに、今のは?」
「白夜の妹の夜露ちゃん。それがどうかしたのか?」
「いや・・・世界ってちょっと理不尽だなぁ、って・・・」

 なんかよく分からんことを言い始めたんだが・・・大丈夫か、こいつ?

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ