第1巻
実技授業
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「ハイ、皆、聞いてくれ」
田中教師の掛け声で授業が始まるが、俺と沙紀以外の者達の服装は正直それが戦闘服?かと思う程の薄さで動きやすそうなデザインだが、布地面積が少ないのでまるでISスーツか!とツッコみたくなる。あの時は別に不評ではなかったが、この外史では女子達に不評らしい。田中教師の講義を全員で静聴するのだった。
「えー、午前の授業で教えた通り、《救世主》には大別して二種類の者がいる。超人的な戦士である光技の使い手をライトセイヴァーと呼び、魔法を操る闇術の使い手をダークセイヴァーと呼んでいる。長くて呼びにくいので、日本では白鉄、黒魔と通称している」
本来なら、千を超える敵兵相手に戦い続ける体力と鎧ごと一刀両断の元に斬り伏せる膂力、疾風怒涛に戦場を駆け巡る脚力。この事は全ての白鉄の《アンセスタルアーツ(源祖の業)》で光技というらしいが、俺の場合は別の力が覚醒している。なのでこれを聞かなくとも、俺はそのまま前線に行き、戦場を楽しめる事が出来る。
「そして先生は白鉄だ。今日は実技初日なので光技の使い方を教えるが、黒魔の皆は真剣に見学するように。自分には関係ないやと思っちゃダメだぞ?」
いや俺と沙紀は関係ないんだけど・・・・白鉄でも黒魔でもないからな。クラスの何人かは図星を付かれたように参ったという顔をした。
「たるんでるわ」
「大丈夫。サツキはたるむ程大きくないわ」
サツキが眉をひそめ、静乃はすぐさまからかうがいつの間にか名前呼び合うようになったんだ?サツキの胸の将来についてはどうでもいいが、実際の所、白鉄と黒魔で別々に授業した方が効率が高いとサツキは言う。
「《異端者》には一対一では絶対に勝てないわ。だからチームワークが大切で、そのためにお互いの事を知っておくべきだし、普段から集団行動させるカリキュラムなのよ」
今度は大真面目な静乃の解説に、サツキは頷くと俺も横から付け加えるように言う。
「それに授業が別々になったら、光技と闇術の両方使えないであろう俺は一体どっちの授業に出ればいいんだよって話になる」
「「え?」」
俺が言った指摘により、サツキと静乃は疑問符を頭に付けていたが、俺ら的には至極最もな事を言ったつもりだ。だいたい俺はどちらも使えないのだから、サツキと静乃は言う。
「諸葉は記憶があるように思えるのに忘れているかもしれないけど、前世であたし達のいた世界には、同じ白鉄しかいなかったでしょ?」
「それを言うならサツキも教えとくけれど、諸葉は前世二つ持ちなのよ?私がいた世界には、黒魔のいた世界だから前世は黒魔ばかりの世界となっている。両者が混在する世界はなかったらしいけど、諸葉はその両方の力が使えるはずなのだけど使えないの諸葉?」
「
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