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鎧虫戦記-バグレイダース-
第013話 脱獄のハトレイ
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?間に合ったみたいだな!?

ボブが″レヴィアタン″のスピーカーから
セキレイたちに向かって言った。
そして、手元のスイッチを押して
再び″プラズマハーケン″を発射した。

 バシュッ!!

「邪魔だッ!」

 ボボボボボボボッ!!

ゼロの剣が渦巻くように炎を纏った。
そして、それをハーケンに向かって突いた。

「〔灼火巻旋(フレイムスピアー)!〕」


 ボッ! ギュルルルルルルルッ!!


突き出された炎の螺旋がハーケンをドロドロに溶かし尽くした。
先端の鉤は完全に溶け、ワイヤーも溶けかけており
電線がむき出しの状態になっていた。
ボブはワイヤーを腕に垂らすぐらいの長さまで回収した。

?噂には聞いていたけどここまでの熱量とはな。
 ″994号″‥‥‥‥‥‥‥だったかい??

ボブの口から放たれた一言にセキレイは反応した。

「″994号″ッ!?」

セキレイこと″995号″は大声で叫んだ。
1つ前に手術を受けたはずの男との性能に
ここまで差があるとは。
セキレイは何とも言えない気持ちになった。

「手抜きか!?おれは手抜き工事なのかッ!!?」

精神的に身もだえしながら叫んだ。

?性能はほぼ同じだ。だが、彼の″超技術″は超攻撃系の能力だ。
 炎の熱量に至っては、カイエンさんとほぼ同じだからな?

それなら納得である。
こっちは二つ持ってはいるが、どちらも補助系能力。
無重力と硬化。熱に対する耐性もないことはないが
臆することなく立ち向かうほどの自信もない。

?俺のハーケンをあっさりと溶かす程の高温だ。
 カスることさえ許されないぞ!?

あえて大声で伝えることで全員の気合いを奮い立たせた。
ゼロはレヴィアタンの方を向いてつぶやいた。

「思い出した。ボブ大佐、でしたよね」
?‥‥‥‥‥‥‥そうだ?

ボブの声はスピーカー越しからでも
分かるくらいに緊張していた。
この施設内の最強であろう男と
対峙しているのだから当然だろう。

「私は任務を遂行しようとしているだけです。
 邪魔しないで頂けますか?」
?‥‥‥‥‥‥‥‥‥そうはいかない?

″レヴィアタン″は垂らしていた両腕を
少しずつ上げて、胸の前まで持ち上げて構えた。

?俺は彼らを外に出してやるのがミッションだからな?


 ギャギャギャギャギャッ!


ボブはそう言うと足裏のホイールを回転させて
高速でゼロに近づいて行った。
そして、彼の方に手を伸ばした。

「無駄だ、〔灼炎障壁(フレイムウォール)〕!」


 ボオオオオオォォォォォォォォッ!


ゼロが床に掌を付けるとそこから広がるように
床が赤くなっていき
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